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2006 年度 実績報告書

太陽系外での地球型惑星形成

研究課題

研究課題/領域番号 18740281
研究機関東京工業大学

研究代表者

長沢 真樹子  東京工業大学, グローバルエッジ研究院, フロントランナー養成プログラム教員 (00419847)

キーワード惑星起源・進化 / 理論天文学
研究概要

散逸する原始惑星系円盤と木星型惑星の重力を含めた場合の地球型惑星の最終形成について研究を行った.これまで,ガス円盤と木星型惑星の効果を含まない研究では,形成される地球型惑星の離心率は大きく,太陽系と異なってしまうことが知られていた.そこで,ガス円盤のポテンシャルと木星型惑星の重力を含めて,原始惑星衝突合体の進化過程を調べた.数値計算の結果,潮汐抵抗と円盤散逸の効果によって,太陽系類似の地球型惑星系が形成されることが示された.
太陽系外の惑星系でこの効果を調べるためには,太陽系外における木星型惑星の配置の起源を知る必要がある.そこで,惑星同士の散乱と中心星による潮汐相互作用で,起源のはっきりしていない短周期の木星型系外惑星がどの程度説明できるかを調べた.太陽系外では,1週間以下の公転周期をもつ惑星が数多く見つかっている.この起源を説明するモデルのひとつに,複数の惑星同士の散乱によって短周期の軌道に飛ばされる,ジャンピング・ジュピターモデルがある.しかし,惑星同士の散乱だけでは,短周期の惑星はほとんど形成されない.そこで,ジャンピング・ジュピターモデルに中心星の潮汐的抵抗を含めた軌道計算を行った.5-10AUに3つの木星型惑星を置いた計算から,軌道不安定によって1つの天体が内側の軌道に散乱され,そのうち2から3割の天体に古在機構1が働いて惑星離心率が一時的に大きくなる現象が起きることがわかった.惑星の離心率が大きくなると,近日点が中心星に近づき,そこで強い潮汐抵抗を受ける.このため,古在機構に入った惑星のすべてが短周期の木星型惑星になることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The Diverse Origins of Terrestrial-Planet Systems2007

    • 著者名/発表者名
      M.Nagasawa, E.W.Thommes, S.J.Kenyon, B.C.Bromley, D.N.C.Lin
    • 雑誌名

      Protostars and Planets V V

      ページ: 639-654

  • [雑誌論文] 複数惑星系を狙え!2006

    • 著者名/発表者名
      長沢真樹子
    • 雑誌名

      月刊星ナビ(査読なし解説記事) 67・6

      ページ: 88

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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