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2006 年度 実績報告書

津波・地震波データの同時インバージョンによる震源過程の推定

研究課題

研究課題/領域番号 18740284
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

馬場 俊孝  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (90359191)

キーワード地震 / 津波 / 同時インバージョン
研究概要

東南海・南海・日向灘地震の津波・地震波同時インバージョン解析の実施に向けて、本年度は(1)日向灘沖地震の津波単独解析、(2)南海地震の紙記録(地震波形)のデジタル化、(3)同時インバージョンスキームの開発を行った。
(1)1968年日向灘地震の震源過程のための津波インバージョン解析はこれまでに実施されていなかった。そこで本年度は津波・地震波の同時インバージョンの前段階として日向灘地震の津波インバージョン解析を行った。その結果、津波から推定した地震の破壊域は地震波から推定されたそれと明らかに異なった。しかし、データが不十分であるという理由から、それぞれのデータセットを独立に用いた解析では分解能が不十分であると考えられる。今後実施する津波・地震波の同時インバージョンによってどのような解が得られるか非常に興味深い。
(2)ジオサイエンスオーストラリアのCummins博士を訪問し、1946年南海地震の地震波形記録を入手した。その記録は紙記録であったので、その後デジタル化作業を行い、最終的に7観測点12成分のデジタルデータを準備した。津波データはすでに入手済みなので、この作業によって同時インバージョン解析に必要なすべてのデータがそろったことになる。
(3)さらに、これまである地震波のインバージョンプログラムに津波コンポーネントを追加する方針で、同時インバージョンスキームの開発をCummins博士と共同で行った。開発はすでに終了し、現在、津波・地震波データともに豊富な2006年千島地震を用いてプログラムの検証を行っている。また、これまで得た知見では、遠地実体波のみを用いた解析は基本的に不安定であり、観測点数にかかわらず、津波などの周期が長いデータが同時に必要であることである。この事実は古い地震だけでなく、最近発生した地震においても同時インバージョン解析が必要不可欠であるとことを示している。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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