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2006 年度 実績報告書

超高精度地質圧力計の開発とマントル流体の四次元精査

研究課題

研究課題/領域番号 18740344
研究機関京都大学

研究代表者

山本 順司  京都大学, 理学研究科, 助手 (60378536)

キーワードマントル捕獲岩 / 地質圧力計 / 流体包有物 / 同位体分析 / ラマン分光
研究概要

本課題で目指した研究項目を大別すると下記二点になる.
(1)超高精度地質圧力計の開発
(2)マントル捕獲岩に見られる流体貯留部の局所分析
平成18年度では主に(1)についての研究活動を重点的に行う予定であったが,当初の予定以上の成果が得られたことにより,次年度以降に行う予定であった(2)に着手することができた.
(1)は,マントル由来試料に見られる流体包有物の残留応力を圧力プローブとして利用し,その由来深度を分光分析によって高精度に推定する手法の開発を目指したものである.特に平成18年度では流体包有物の残留圧力がそのホスト鉱物の由来深度を反映しているかどうかの確度検証と測定圧力精度の向上に主眼をおいていた.マグマによって地表付近にもたらされたマントル試料は低い圧力にさらされるため,包有されている流体の残留圧力はホスト鉱物の変形によって周りの圧力(大気圧)に近づいていく可能性がある.そのため確度検証として,酸素フィガシティーを制御した加熱炉に天然マントル試料を封入し,マントル試料が地表付近に噴出した当時の様子を再現する実験を行った.また,測定時間を大幅に延ばした分光分析や測定波数を密度に変換する関数の改善を行うことにより測定精度の向上に成功した(Yamamoto & Kagi,2006).また,当手法を下部地殻・マントル上部由来の試料に適用させることにより,その境界面(モホロビチッチ不連続面)の深度を物質科学的に決めることに成功した(Yamamoto et al.,2007).
(2)は,顕微分光分析やLA-ICP-MS,鉱物の真空破砕分析法を利用した局所流体分析をマントル試料に適用させることを目指すものである.平成19年度以降に行う予定であったが,予察的な分析に着手することができ,その一部の成果を公表することができた(山本,2007).

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Paleo-Moho depth determined from the pressure of CO2 fluid inclusions : Raman spectroscopic barometry of mantle- and crust-derived rocks2007

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Junji
    • 雑誌名

      Earth and Planetary Science Letters 253

      ページ: 9

  • [雑誌論文] マシートル鉱物の流体包有物から探る沈み込み帯の物質循環系-マントルウェッジの四次元解析-2007

    • 著者名/発表者名
      山本順司
    • 雑誌名

      地球化学 41(未定)

  • [雑誌論文] Extended micro-Raman densimeter for CO2 applicable to mantle-originated fluid inclusions2006

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Junji
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 35

      ページ: 2

  • [雑誌論文] Evidence for partial melt in Earth's asthenosphere : volcanism in response to plate flexure during subduction of the Cretaceous Pacific Plate2006

    • 著者名/発表者名
      Hirano Naoto
    • 雑誌名

      Science 313

      ページ: 3

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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