研究概要 |
1.実験装置の製作 マイクロ波周波数2.45GHz用の直進矩形導波管を購入し,上下と左右それぞれ計4箇所の穴を開けて,すべての穴の周りにマイクロ波を外部に漏洩させないためのアルミ管を溶接した.上下方向の穴に透明石英ガラス管を貫通し,その中でプラズマを発生させる.また,左右の穴は観察窓として用いるが,今後の状況により上下,左右の役割を変えられるように工夫した.また,マイクロ波が入射する反対側には,マイクロ波の共振を起こすための手動のプランジャーを設置している. 2.モノポール状電極を設置した場合のプラズマ発生 従来通りの方法により,石英ガラス管のほぼ中心部分にφ4mm長さ約21mm銅棒製電極を垂直に立ててから,液体であるn-ドデカンを電極が完全に没入するように注入し,マイクロ波を照射する.このことによりプラズマが発生した.この様子を高速度ビデオカメラで撮影し,容器内圧力と,プラズマ発生と同時に生じるプラズマを含む気泡の挙動の関係について,考察し現在論文を執筆中である.さらにマイクロ波電源出力と気泡挙動の関係についての実験の準備を進めている. 3.超音波ホーンを設置した場合のプラズマ発生の予備実験 これは,新たな方法として,超音波ホーンを設置して超音波の照射によりキャビテーション気泡を発生させて,その中でプラズマを発生させようと云うものである.超音波の発生にはホーン型振動子を上から下方向に照射されるように設置した.しかし,この場合にプラズマの発生は起こらなかった.このことは,電極から発生する二次電子がプラズマの持続に大きく影響しているからであると考えられる.しかしながら,今後も可能性を調べるためにも実験を継続する.この場合,超音波の照射方法を変えて実験を行う.
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