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2006 年度 実績報告書

ヘテロクムレンポーソン-カンド反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18750038
研究機関東京理科大学

研究代表者

大谷 卓  東京理科大学, 理学部, 助手 (70339109)

キーワードヘテロクムレン / ポーソン・カンド反応 / 複素環
研究概要

ポーソンーカンド(PK)反応は、アセチレン、アルケン、及びコバルトオクタカルボニルのカルボニルが[2+2+1]1の形式で環化反応し、シクロペンテノンを与える有用な反応である。アルケンをヘテロクムレンに換えPK反応が進行すれば、ヘテロシクロペンテノンの新規合成として期待されるが、そのような研究例はなかった。筆者らは、分子内にカルボジイミドとアセチレンを併せ持つ基質に、化学量論量のモリブデンヘキサカルボニルと促進剤としてジメチルスルポキシドを作用することにより、対応する[2+2+1]環化体を得ることに初めて成功した。しかし、本手法は化学量論量の金属試薬を必要とするため、グリーン化学の観点から金属試薬の触媒化が求められてきた。そこで、本反応を一酸化炭素中で行い触媒量の金属を用い進行させることができないか検討した。分子内にカルボジイミドとアセチレン部位を併せ持つN-(o-フェニルエチニル)フェニルーN'-プロピルカルボジイミドを基質とし、既に触媒的ポーソンーカンド反応に適用され良好な結果が得られている錯体をスクリーニングした。その結果、[RhCl(cod)]2と1,3-ビス(ジフェニルポスフィノ)プロパンより系中で調製した錯体[RhCl(CO)dppp]2を10mol%用い、一酸化炭素1気圧中で反応を行うと、77%の収率で対応する[2+2+1]環化付加物が得られることがわかった。さらに本反応条件は、アセチレン末端、およびカルボジイミド上の置換基が脂肪族、芳香族のいずれに拘わらず適用できることを明らかにした。本手法は、ピロロインドールやピロロインドロンの新規合成法であり、天然物や薬理活性物質の合成への応用が期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Rhodium-catalyzed intramolecular alkynecarbodiimide Pauson-Khand type reaction2007

    • 著者名/発表者名
      Takao Saito, Katsuya Sugizaki, Takashi Otani, Toshiyuki Suyama
    • 雑誌名

      Organic Letters 9・7

      ページ: 1239

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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