• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

アニオン促進型分子内Diels-Alder反応の開発と合成的応用

研究課題

研究課題/領域番号 18750089
研究機関岡山大学

研究代表者

工藤 孝幸  岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (00346412)

キーワード分子内Diels-Alder反応 / アニオン
研究概要

申請者は、アリール-1,6-ジイン化合物に塩基を作用させると、室温で環化異性化反応が進行し、置換ナフタレンが得られることを見出しており、本研究課題においてその詳細な検討を行っている。この反応システムでは、塩基により発生したプロパジルアニオンがアレニルアニオンへ異性化し、アニオンがジエン部分に含まれる分子内Diels-Alder反応が進行しているものと考えられる。このシステムでは、従来のLewis酸によるジエノフィルの活性化によるDiels-Alder反応の活性化とは異なり、アニオンがジエンに含まれることでジエンが活性化されるという全く異なる手法になりうると考えられる。
今年度は、この反応システムの基礎的検討として基質適用性及び反応性の調査、反応機構の解明を目的とした。その結果、この反応システムでは、多様な芳香環がジエンの一部として利用できること、非対称なアリール-1,6-ジインを用いた場合には、アリール基上の置換基の電子的性質によってどちらのアリール置換基が生成するナフタレン環に組み込まれるかという化学選択性が完全に制御されることを明らかとし、この手法が一般的な多環芳香環合成法として有用であることを明確にした。また反応機構を解明するための様々な実験、分子軌道計算を実施することにより、この反応がアニオンによって活性化された分子内Diels-Alder反応であることを強く示唆する結果を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Intramolecular Anionic Diels-Alder Reactions of 1-Aryl-4-oxahepta-1,6-diyne Systems in DMSO2007

    • 著者名/発表者名
      T.Kudoh, T.Mori, M.Shirahama, M.Yamada, T.Ishikawa, S.Saito, H.Kobayashi
    • 雑誌名

      J.Am.Chem.Soc. 129(proceedings)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi