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2006 年度 実績報告書

遷移金属を骨格とした層状およびハニカム型複水酸化物の作製

研究課題

研究課題/領域番号 18750121
研究機関熊本大学

研究代表者

鯉沼 陸央  熊本大学, 大学院自然科学研究科, 講師 (70284742)

キーワードナノ材料 / 複合材料 / 層状複水酸化物 / ハニカム構造
研究概要

ナノスケールでの層状構造やハニカム構造を持っ無機材料は、その層間を反応場として利用することにより、比表面積が著しくなるため、軽量で微少な材料として幅広く利用されている。
そこで、本研究では、様々な遷移金属を層の骨格に有する層状複水酸化物を作製し、さらに、ポリマーの熱可塑性や電気的な集合1生を利用したハニカム型の複水酸化物の合成を試みた。
オートクレープを利用した水熱処理により、常温・常圧下で作製したものよりも構造の均一性が高く、骨格がともに遷移金属である層状複水酸化物([M^<2+>_<1-x>M^<3+>_x(OH)_2]^<2+>A^<n->_<x/n>mH_2O)の合成に成功した。今回の研究では、3価の金属イオン(M^<3+>)にはFe^<3+>およびMn^<3+>、2価の金属イオン(M^<2+>)にはCo^<2+>とNi^<2+>を利用することができた。また、界面活性剤であるドデシル硫酸イオンのラメラ型ミセル構造を利用すると、層間隔が約20Åの層状複水酸化物を合成することができた。これらの複水酸化物をホルムアミド溶液で処理すると、厚さが5Åほどのナノシートに剥離できることを、チンダル現象およびAFMの測定から確認した。
一方、500nm程度の粒径をもつポリマー(ポリスチレンビーズ)を型枠として利用することによって、用いるハニカム型の複水酸化物が合成できることがわかった。このハニカム型複水酸化物は、BET表面積の測定結果から、層状構造の層間に対応する1nm以下の空隙と、ポリマーの大きさに対応する数100nmの空隙の両方を有していることがわかった。
これらの結果から、骨格の金属イオンがともに遷移金属で、広い層間隔やハニカム構造などの特徴的な構造を有する新規な無機材料を作製することができた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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