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2006 年度 実績報告書

多糖・機能性高分子複合体を用いた新規バイオナノマシンの創製

研究課題

研究課題/領域番号 18750153
研究機関九州大学

研究代表者

沼田 宗典  九州大学, 工学研究院, 研究員 (70423564)

キーワード多糖 / ポリスチレン / ブロックポリマー / 巨大ミセル
研究概要

親水性ポリマーと疎水性ポリマーが共有結合にて連結した両親媒性ポリマーは水中で自己組織的に集合し、巨大なミセルやベシクルなどの超構造体を形成することがよく知られている。これら集合体の構造は、一本の高分子鎖における親水ドメインと疎水ドメインの相対的な大きさ、位置、数によって劇的に変化する。このため、多用な機能と構造を持った集合体の創製には一本の高分子鎖内でこれらのファクターを厳密に制御することが求められ、簡便かつ有効な方法の確立が待望されている。
天然多糖であるシゾフィランは様々な疎水性ポリマーをラッピングすることにより水溶性コンポジットを与える。もし、このラッピング過程で疎水性ポリマーに巻き付くシゾフィランの領域を制御することができれば、ラッピング過程を利用した両親媒性ポリマーの創製が可能になるはずである。このような、自己組織的なラッピングを利用したブロックポリマーの創製は高分子合成の視点からみても興味深いはずである。今回、シゾフィランの疎水性ポリマーへのラッピングをキープロセスとした超分子化学的なブロックポリマーの創製を試みた。
まず、疎水性ポリマーを有機溶媒に溶解し、水中でエマルジョン化した。ここにシゾフィランのDMSO溶液を加え、有機溶媒/水の界面にてRenatureさせ、疎水性ポリマーへのラッピングを行った。このような界面でのラッピング過程を利用することにより超分子ポリマーの形成が可能となると期待される。得られた水溶液のDLS測定の結果、直径100-200nmの構造体の形成が示唆された。さらに、TEMによる観察の結果では内部に疎水性ドメインを持つ水溶性巨大ミセルの形成が明らかとなっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Instantaneous Inclusion of a Polynucleotide and Hydrophobic Guest Molecules into a Helical Core of Cationic-1,3-Glucan Polysaccharide2007

    • 著者名/発表者名
      Masato Lkeda, Teruaki Hasegawa, Munenori Numata, Kouta Sugikawa, Kazuo Sakurai, Michiya Fujiki, Seiji Shinkai
    • 雑誌名

      Journal of American Chemical Society 129

      ページ: 3979-3886

  • [雑誌論文] β-1,3-Glucan Polysaccharide (Schizophyllan) Acting as a One-Dimensional Host for Creating Supramolecular Dye Assemblies2006

    • 著者名/発表者名
      Munenori Numata, Shingo Tamesue, Tomohisa Fujisawa, Shuichi Haraguchi, Teruaki Hasegawa, Ah-Hyun Bae, Chun Li, Kazuo Sakurai, Seiji Shinkai
    • 雑誌名

      Organic Letters 8

      ページ: 5533-3336

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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