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2006 年度 実績報告書

天然物由来非白金系燃料電池正極触媒の活性点構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18750183
研究機関大阪市立工業研究所

研究代表者

丸山 純  大阪市立工業研究所, 環境技術担当, 研究員 (80416370)

キーワード電気化学 / 燃料電池 / 触媒 / 炭素材料 / 酸素還元反応 / メスバウアー分光法 / X線吸収端構造 / 広域X線吸収微細構造
研究概要

(1)異なる天然物由来の原料から作製した触媒のメスバウアー分光法による分析
本研究開始以前に分析が終了していたカタラーゼ以外の、ヘモグロビン、赤血球由来の正極触媒について、それぞれの最大の活性を示す試料について分析を行った。
(2)グルコース、グリシン、乳酸鉄を天然物原料として用いて作製した炭素材料におけるヘム状構造の生成と正極触媒としての機能の発見
原料として用いるタンパク質の違いによる触媒活性、耐久性の違いについての基礎的知見を多方面から得ることを目的とし、タンパク質構成材料のグリシンおよび活性中心と予想される鉄にグルコースを浪合して炭素材料を作製したところ、メスバウアースペクトルからヘム状構造が生成していることが示唆され、さらに、燃料電池正極触媒として機能することを見出した。事業化を目指すため株式会社日本触媒に技術移転し共同で特許出願を行った。
(3)ヘモグロビンを原料として用いた炭素材料作製の熱処理条件の検討
これまでは不活性ガス気流中、800度程度の温度に昇温して一定時間保持することにより行っていたが、本研究において、一旦350度程度の温度で熱処理し、その後900度程度で熱処理を行うと、触媒能ならびに耐久性が向上することを見出した。事業化を目指すため株式会社日本触媒に技術移転し共同で特許出願を行った。
(4)X線吸収微細構造(XAFS)測定実験
タンパク質由来の触媒、ならびにグルコース、グリシン、乳酸鉄から得られた触媒のXAFS測定実験を実施した。今後、結果の解析を行い、メスバウアー分光法から得られた結果とあわせ、触媒活性ならびに耐久性の向上につながる天然物由来非白金系燃料電池正極触媒の活性点構造の解明を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] Fuel Cell Cathode Catalyst with Heme-Like Structure Formed from Nitrogen of Glycine and Iron2007

    • 著者名/発表者名
      丸山 純, 安部郁夫
    • 雑誌名

      Journal of The Electrochemical Society 154巻3号

      ページ: B297-B304

  • [産業財産権] 金属含有炭化物およびその製造方法2007

    • 発明者名
      丸山 純, 安部郁夫, 岡村淳志, 宮碕邦典
    • 権利者名
      大阪市株式会社日本触媒
    • 産業財産権番号
      特許権
    • 出願年月日
      2007-03-12
  • [産業財産権] 鉄系燃料電池正極触媒およびその製造方法2006

    • 発明者名
      丸山 純, 安部郁夫, 岡村淳志, 宮碕邦典
    • 権利者名
      大阪市株式会社日本触媒
    • 産業財産権番号
      特許権
    • 出願年月日
      2006-06-16

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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