研究課題
分散性の異なる磁性微粒子を用いて、分散性と巨大磁気弾性効果との相関を検討した。バリウムフェライトは、磁化により10MPaもの弾性率変化を示すが、四三酸化鉄は10kPa程度だった。バリウムフェライト、四三酸化鉄を含むゲルは共に体積分率が0.024以上になると、損失正接の値は大きくなった。これは磁性微粒子のクラスター同士が接触することを示唆している。また、これらのゲルの弾性率は体積分率が0.024以上になると、大きな非線形性を示した。これは磁性微粒子のクラスターが接触することによって生じるPayne効果と考えられる。音速の体積分率依存性から、バリウムフェライト、四三酸化鉄を含むゲルの音速は、それぞれ体積分率0.021、0.018で明確な屈曲点を示すことがわかった。屈曲点がレオロジー測定の結果とほぼ一致したことから、この屈曲点は、微粒子どうしの接触に起因すると考えられる。以上の事実から、磁性微粒子が不均一に分散することが巨大磁気弾性効果の必要条件になることがわかった。磁場のオン・オフにより弾性率が可逆的に変化するゲルが得られた。しかしながら、弾性率の回復に200秒程度を要した。マトリクスのレオロジー特性を制御することにより、回復に時間がかからない材料が得られると期待できる。
すべて 2008 2007 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (9件) 備考 (1件)
Res. Lctt. Phys. Chcm. ID671642
ページ: 1155-1159
Trans. Mater. Res. Soc. Jpn. (In press)
Reactive & Functional Polymers 68
ページ: 133-140
e-Polymers 147
e-Polymers 56
Jpn. J. Appl. Phys. 46
ページ: 4220-4224
Trans. Mater. Res. Soc. Jpn. 32
ページ: 843-844
ページ: 811-814
http://polyweb.yz.yamagata-u.ac.jp/?mitsumata/