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2006 年度 実績報告書

動的超音波散乱による高分子粘性媒体中のバブルダイナミクスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18750190
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

則末 智久  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (40324719)

キーワード微粒子 / 動的相関 / 超音波
研究概要

高分子マトリックス中に導入された「気泡」は、食品、コスメトロジー、高分子複合材料などの様々な分野において、高品質化や高機能化の鍵を握っている。パンや洋菓子の食感、発泡材料や複合材料の力学特性・耐熱特性・防音性は、気泡のサイズや分布を含めた相構造に深く関連しているため、それぞれ、発酵、発泡過程、樹脂形成などの生成プロセスにおける諸特性変化を非破壊で高速に分析することが材料設計上の有効な手段になると考えられる。それゆえ、流動する気泡を含む反応系材料の特性解析が必要不可欠であるが、これまでマイクロバブルのような小さく柔らかい物体のダイナミクスや力学特性をその場で評価する事は容易ではなかった。そこで本研究では、超音波の(1)非常にもろい材料の力学応答を非破壊で取得可能、(2)不透明系・着色系に適応可能、(3)ミクロン域の構造体観察が可能、(4)局所領域にフォーカス可能、(5)短時間でパルスフィールドを実測可能であるという長所に着目し、高分子複合材料系に適応できる新しい動的散乱法を開発した。
特に本年度の研究では、超音波シグナルを高速に記録するシステムの構築を行い、ポリスチレン標準粒子を用いたスタンダードデータの取得を試みた。百ナノ秒程度の短いパルスを、パルサーを用いてサブミリ秒おきに発振し、レシーバーを経由して、高速デジタイザで記録した。超音波シグナルを正しく計測できるシステムのセットアップを行い、さらに得られた音場データを解析するソフトウェアを開発した。その結果白濁したポリスチレン微粒子の沈降プロセスをリアルタイムで計測することに成功した。また、化学発泡で発生したバブルの浮上過程における動的相関関数の計測も行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ultrasonic Investigation of the Gelation Process of Poly(Acrylamide) Gels2006

    • 著者名/発表者名
      T.Norisuye, A.Strybulevych, M.Scanlon, J.Page
    • 雑誌名

      Macromolecular Symposia 242・1

      ページ: 208-215

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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