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2006 年度 実績報告書

シシ構造を高度に含有した高強度・高耐熱性セルフコンポジット高分子材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18750192
研究機関岡山大学

研究代表者

山崎 慎一  岡山大学, 大学院環境学研究科, 講師 (40397873)

キーワード結晶化 / 核生成 / 流動 / ポリエステル / ポリプロピレン / シシケバブ / 生分解性 / 高分子
研究概要

以前の研究で、融液中の異物が高分子鎖に引っ掛かることによって局所的に形成される伸長鎖の存在が、低ずり流動下のポリプロピレン(iPP)融液からのshishの生成において重要な役割を担っていることを示した。そこで本研究では、分子鎖の伸長を効率よく起こすことが期待できる異形微粒子をiPP(M_W25.0×10^4)に添加してshish生成を観察することによって、低ずり速度下においても高効率なshishの生成方法を確立することを目的とした。
添加異形微粒子として、ポリイミド系(PI,1種類)とポリオキシベンゾイル系(POB,形状の異なるもの3種類、以下POB-I,II,IIIと略記)微粒子の計4種類を調製した。添加微粒子濃度は1.0wt%である。結晶化観察は、目的の結晶化温度でずり流動を印加して、偏光顕微鏡下で行った。
異形微粒子のSEM観察の結果、PIは表面に多くの突起がある金平糖状の微粒子(粒径1-2μm)であった。一方、重合条件を変えながら調製したPOBでは、粒径に分布があるもののほぼ真球状のPOB-I(粒径2-7μm)、表面に凸凹があり一部の玉が連続的に繋がったPOB-II(粒径1-3μm)、表面の突起がPIほど鋭くない金平糖状のPOB-III(粒径4-5μm)であった。
流動場結晶化の結果、PI添加系ではrow nucleation的な結晶が発生し、shishの発生は見られなかった。一方、POB添加系では全ての試料においてshishの生成が見られた。発生したshishは無添加系に比べ各々のサイズが小さくなった。また、shishは孤立した微粒子からよりもいくつかの微粒子が合一した歪な形状のものからより多く発生した。すなわち、shish生成の促進には、ある程度の大きさと非対称な形状の微粒子が効果的であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 流動場結晶化における異形微粒子添加によるshish構造形成の促進2007

    • 著者名/発表者名
      山崎慎一, 若林完爾, 水間健太, 木村邦生
    • 雑誌名

      岡山大学環境理工学部研究報告 (掲載決定)(確約あり)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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