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2006 年度 実績報告書

フェムト秒時間分解X線吸収微細構造測定による有機金属錯体の分子構造緩和機構

研究課題

研究課題/領域番号 18760005
研究機関東北大学

研究代表者

畑中 耕治  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90312545)

キーワードパルスX線 / X線吸収分光 / フェムト秒レーザー / 時間分解測定
研究概要

転換電子収量型X線吸収微細構造測定に関しては、渡辺巌先生のつくばの実験室を訪問し、具体的な測定を行う上でのポイントをご教示頂いた。ここで得られた情報をもとに、ガラス容器で試作した転換電子出用のセルを実験に用いた。得られる信号強度が弱であり、いくつかの考えられる改善を行ったものの、残念ながら具体的な実験で有意な情報を得るほどのレベルではなかった。
実験の過程で、金属板状に水溶液膜を流しその状態でフェムト秒レーザーパルスを照射すると、従来のフリーな水溶液膜にレーザーを照射した時よりも強度が高く、安定にパルスX線が発生することを見いだした。X線光源としてより高い安定性を得るために、ノズル、金属板、容器の改良を行った。同時に 出器であるX線イメージインテンシファイアに背景光としてのX線 が入るのを防ぐために、鉛板で防御する測定システムを試作した。これらの方法を用いてパルスX線を発生させ、X線吸収微細構造測定用の光源として用いたところ、10分程度の積算時間で十分なS/N比を有するX線吸収スペクトルを測定することに成功した。
また金属板に水溶液が裏側から漏れ出さない程度の微小開口をレーザー照射により作成し、その穴上でX線を発生させ、裏側から観測した場合に理想的なX線点光源となることも合わせて見いだした。これにより金属板裏側に分析したい試料を置き、水溶液で発生させたX線による数ミクロン程度の空間分解能を有する、非破壊蛍光X線元素分析が行えることも実験 に示した。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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