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2006 年度 実績報告書

三軸回転角速度の検出を目的としたモノリシック振動ジャイロセンサに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18760050
研究機関山形大学

研究代表者

田村 英樹  山形大学, 工学部, 助手 (90396581)

キーワードジャイロセンサ / 圧電 / 3軸角速度 / 多軸ジャイロ / 水晶 / モノリシック振動子 / 超音波 / 振動デバイス
研究概要

本研究は、単一の水晶デバイスとして三軸全ての角速度を検出可能な振動ジャイロ・デバイスの実現を目指すものである。本センサは、三回対称構造で四つの振動モードを縮退して用いる比較的複雑な多重モード振動子である。本年度は次のように主に構造解析と試作振動子の評価を実施し、その結果から構造改良を行って、より優れた駆動特性の振動子構造を得た。
1.デバイス用振動子の構造検討と試作デバイスの評価
・FEMを用いた構造解析および動作シミュレーションを実施して、基本となる振動子の設計を行った。
・エッチングによりデバイスの試作を行い、その評価より大きく次の二点の問題点を明らかにした。
(a)エッチング残渣について
構造対称性を必要とするにもかかわらず、エッチング残渣によって振動子は非対称な構造であり、この状態では振動重心ずれによるモード結合などによって特性劣化が生じる。
(b)駆動インピーダンスについて
大気中での駆動インピーダンスが数MΩと高く、真空中においてさえ1MΩ程度であり、自励振駆動回路の設計が非常に困難な条件であった。
2.構造改良による問題点の解決
初期検討デバイスの問題点を解決する為に振動子の改良を行った。コスト等の影響からエッチング残渣を完全に除去するのは困難であるから、残渣構造の包有を前提とした対称形振動子の再設計を行った。加えて、駆動インピーダンスの低下の為、駆動梁部端に穿孔して剛性低下ならびに平行電極の導入を行った。
結果として、エッチング残渣を含み三回対称ならびに駆動・検出軸に関する左右対称性を改善し、さらに駆動インピーダンスは大気中であっても130kΩ程度と自励振駆動が十分現実的な値まで低下させる事が出来た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 三軸ジャイロのための三回対称形水晶振動子の検討2006

    • 著者名/発表者名
      田村英樹, 曽根田敏昭, 富川義朗, 広瀬精二
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告[超音波] US2006-41

      ページ: 31-36

  • [雑誌論文] 三軸ジャイロ用の三回対称形水晶振動子に関する基礎的検討2006

    • 著者名/発表者名
      田村 英樹, 曽根田 敏昭, 富川 義朗, 広瀬 精二
    • 雑誌名

      日本音響学会講演論文集 2006秋期

      ページ: 977-978

  • [雑誌論文] Basic Study On a Threefold Rotatory Symmetric Form Quartz Vibrator for Triaxial Gyrosensor2006

    • 著者名/発表者名
      T.Soneda, H.Tamura, Y.Tomikawa, S.Hirose
    • 雑誌名

      第27回 超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム P2-36

      ページ: 279-280

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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