研究課題
骨という特殊な構造を有する材料の切削特性を明らかにすることによって、骨組織損傷を回避する切削抵抗および切削温度にするための加工手法を開発し提案する。また、この方法によって骨再生効果を高めることを目的とする。本年度の研究実績は下記の通り。1.骨加工における切削温度の基礎データ取得赤外線熱画像装置を切削部に近接する方法で切削直後の切れ刃表面温度の分布を測定するとともに、被削材内部の切削点近傍に設置した熱電対で被削材内部の温度分布と切削点の温度を測定し、両者の比較から解析を行なった。2.高倍率観察に基づく骨切除における破壊現象解析切削抵抗からみた低エネルギー加工を実現するため、骨切除における加工条件や工具形状と骨組織破壊との関係を動的観察により解析した。高倍率の顕微鏡を用いることで、オステオンの破壊挙動と亀裂進展の観点から、(1)切り込み深さと切りくず形態の関係、(2)工具形状と破壊形態の関係、(3)オステオンの破壊挙動を明らかにした。3.低エネルギー加工に基づく加工法の開発人工関節置換術における加工具として用いられている鋸刃状のボーンソー、ロボット・サージェリで用いられているエンドミルなどの回転工具に代わる新しい加工方法・加工工具の開発を進めた.これまでの研究で明らかにしてきた骨切削における組織構造に依存した加工メカニズムに基づき、骨の材質や組織構造に立脚した低切削温度・低切削抵抗を実現する加工法を立案・設計した。工具の試作は来年度に行う。
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すべて 雑誌論文 (11件)
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