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2007 年度 実績報告書

自己修復膜生成制御による切削工具の摩耗抑制法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18760110
研究機関金沢大学

研究代表者

田中 隆太郎  金沢大学, 自然科学研究科, 助教 (60361979)

キーワード切削加工
研究概要

断続切削における工具・被削材間への微量通電が切削機構へおよぼす影響を明らかにすることを目的とし,超硬工具によるBN添加鋼の正面フライス切削において工具摩耗,切削抵抗および仕上げ面粗さの測定を行い,断続切削における工具・被削材間への微量通電が切削特性値に与える影響について標準鋼の場合と比較し検討を行った.以下に本研究で得られた結論を示す.
(1)工具・被削材間に流す電流量によって,切削特性値に変化が現れ,適切な電流量を選択することによって,単に絶縁して電流が流れなくして切削する場合よりもよい切削特性値を示す切削条件が存在する.
(2)BN添加鋼では,電流量に対する切削抵抗の挙動が,電流量に対する工具摩耗量の変化傾向にほぼ一致している。このことから,工具摩耗を抑制するための最適な通電条件を選定する際,切削抵抗の変化に注意すれば,最適な電流量のおおまかな目安になり得る。
(3)微量通電の効果は低酸素雰囲気中と比べ大気中で切削を行った方が受ける影響が大きく,微量通電による酸素吸着が,切削機構へ影響をおよぼした要因のひとつであると考えられる.
(4)標準鋼と比べBN添加鋼は,微量通電による切削機構の改善効果が大きい.また,BN添加鋼では,低酸素中でも微量通電の効果が得られることから,最適な電流量と低酸素を組み合わせることによって,高速ドライ切削における工具摩耗を大幅に抑制できる.低酸素中でも効果が認められたことから,微量通電が工具表面に生成する酸窒化物系保護膜特性へ影響をおよぼした可能性が考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高速対応型快削鋼の切削機構に及ぼす外部通電の影響-BN添加鋼の断続切削における微量通電の効果-2007

    • 著者名/発表者名
      鬼頭 昂志
    • 学会等名
      2007年度精密工学会北陸信越支部学術講演会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2007-11-24
  • [学会発表] 高速対応型快削鋼の被削性に及ぼす微量通電の効果-旋削時における電流モニタリングと工具刃先温度2007

    • 著者名/発表者名
      田中隆太郎
    • 学会等名
      2007年度砥粒加工学会学術講演会
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2007-09-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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