研究課題
ふく射伝熱解析においては、形態係数の導出に要する計算時間が全計算時間の大半を占めており、高速な形態係数導出が必要である。そこで、形態係数の導出の一つの方法として、コンピュータグラフィックス(CG)のために提案されてきた様々な技術(ハードウェアと計算手法)を検討した。まず、研究代表者が提案した形態係数の近似解法の適用性を検討した。使用メモリの縮小手法も検討する。次に、CG技法によるハードウェア(GPU)を、形態係数導出に適用し、数値解析コードを開発した。GPUではCPUと違い単精度での計算しかできないため、それでも十分な解析精度であるかを、試計算などによってあらかじめ確認した。また、もう一つの方法として並列計算手法を検討し、各CPUの担当する空間を分割して形態係数を導出して、その後形態係数の相互則、総和則を適用して、計算時間短縮を図った。温室効果ガスや微粒子などのふく射性媒体を考慮するには、ふく射物性の波長依存性を考慮する必要があり、本年度は波長分割による並列計算を適用した。大規模な計算を、比較的精度良く高速で行うためのシステムの構築では、複数台の計算機を並列に用いるのではなく、デュアルコアのCPUをもつ計算機を用いることで、システムを簡素化し、メモリへのアクセス時間の短縮等を図った。温室効果ガスや微粒子のふく射物性の波長依存性を考慮して数値解析を行い、直射日光に相当する短波長と赤外域に相当する長波長を分割して計算を行った。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
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