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2008 年度 実績報告書

センサと電源を用いないアクティブ振動制御システム

研究課題

研究課題/領域番号 18760169
研究機関東京大学

研究代表者

中野 公彦  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (90325241)

キーワード機械力学・制御 / 制御工学 / 振動工学
研究概要

本研究は、構造物を単純支持梁と仮定し、その曲げ振動から発電を行う圧電トランスデューサによってその振動のセンサレス能動制御を行うことを目的としている。18から19年度は、梁の曲げ振動制御を行う時の状態方程式を導出し、圧電トランスデューサに加えられる電圧や流れる電流から梁のたわみなどの機械的状態量を推定するオブザーバ(カルマンフィルタ)と、最適レギュレータを設計した。数値計算を通じて、カルマンフィルタにより制御を行うことが可能であることを確認し、その制振性能も、制御を行わない場合やシャント回路などの受動的な制御手法よりも良好であることを示した。同時に、その際に圧電素子に供給すべき電力を見積り、消費電力が負になることを示した。負の消費電力は、圧電素子に接続する電源を回生可能なものにすれば、回生電力が消費電力を上回ることを意味し、発電電力のみで能動制御を行うことができることを示唆している。
20年度は、上記の知見を実験によって示すことを目的とした。解析対象としてきたものと類似した1mの長さのアルミ合金製の梁を単純支持し、梁の中央部に圧電トランスデューサを貼った。中央に圧電トランスデューサを設置した場合は、偶数モードの制御はできないが、奇数モードに着目した制御を行う場合は、その制御効果を最大限発揮することができ、かつ制御スピルオーバなどの悪影響を防ぐことができる。三次モードの振動を対象にした最適制御を圧電素子によって行った。回生電力が消費電力を上回る条件の下、制御なしの場合と比べて、振動を抑えることができた。19年度までの数値解析結果が妥当であることと、提案する制御が実現可能であることを示すことができた。これにより、本課題の目的を果たした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Self-powered active vibration control of a structure using a piezoelectric transducer2008

    • 著者名/発表者名
      Kimihiko Nakano
    • 学会等名
      15th International Conference on Sound and Vibration
    • 発表場所
      韓国大田
    • 年月日
      2008-07-10

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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