研究概要 |
自動車交通の諸問題を解決することを目的とて,ITS(Intelligent Transport Systems)の名のもとで様々な研究が推進されている.その技術分野の一つである自動運転システムは,人の移動,物流におる運転負荷軽減,安全性の向上,そして交通容量の飛躍的な増大が期待されている.交通容量の増大のためには,い車間距離での走行が必要となるが,走行中の1台の車両に発生した不具合や,突発的障害物がその車群の走行に刻な障害をもたらす可能性がある.本研究では,近年急激に普及した無線LAN装置を利用して,複数台の車両で態量,センサ情報を共有することにより,複数台の車両の短車間距離走行(自動隊列走行)の力学的安定性と情報得の信頼性向上を目指すものである. 平成19年度は,自動隊列走行システムにおいて,情報取得の信頼性を向上するルゴリズムを構築し,その有効性を明らかにした.具体的には,以下のことを行った. ・隊列走行の各車両の運動状態量,位置情報,センサ計測値が車車間通信で共有できる提のもと,位置力学系として,システムの状態方程式を構築した. ・上記にカルマンフィルタアルゴリズムを適用することで,各状態量を推定するアルゴズムを構築した.ここで,情報が欠損した場合,その欠損箇所に応じて,推定アルゴリズムの観測行列を変更するとで,欠損時にも他の状態量から欠損した情報を推定することが可能となる. ・本研究で構築した推定アルゴリズムを用いることで,高精度GPSからの位置情報が陥した場合,レーザーレンジファインダからの車両相対位置情報が失陥した場合においても,他の車両の情報から失した情報が推定し,自動隊列走行を継続できることをシミュレーションと実車実験により確認した. 本研究により,情報共有により自動隊列走行の情報取得の信頼性を向上できることを明かにした.
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