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2007 年度 実績報告書

足裏から下肢全体を支援する歩行補助機構の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18760192
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

田中 英一郎  芝浦工業大学, システム工学部, 講師 (10369952)

キーワード歩行補助 / 脚部非固定 / 空間平行リンク機構 / 自立化
研究概要

近年,高齢者の人口が急速に増加している.高齢者は,一般に加齢に伴い筋力が低下するため,自力での歩行が可能であっても疲労しやすい.また,本人は普段通りに歩いているつもりでも,疲労するにしたがって歩行時の足の位置,角度などが変化していくため,わずかな段差であってもつまずきやすくなる.このような歩行機能低下時の転倒事故により,自信喪失および介護者を必要とする状態に陥るケースが多い.そこで本研究では,高齢者およびリハビリ患者の自立生活の支援を目指すため,足には固定せずに,膝関節や股関節だけでなく,足関節までを含めた下肢全体の歩行支援をする動的歩行補助機を開発した.18年度の時点では,直線方向の歩行のみ補助可能であったが,各種センサを活用しコンピュータの自立化を図ることで,様々な環境での歩行を可能とした,19年度における開発成果を以下に記す.
1.足首のひねりをリンクの変形から検知し,左右の歩幅を調整することで方向転換を可能とした.
2.本装置が平行リンクを用いた構造であることから,腰部背面に傾斜センサを取り付け,装着者の立っている地面の角度を検出し,装置の軌道を補正することで,傾斜面に応じた歩行が可能となった.
3.健常者の階段昇降時の関節角度変化を計測し,装置装着者に応じた制御軌道を生成する手法を提案し,かつ,非接触距離センサを用いて段差との距離を計測することで軌道を補正し,腰きを防止した.
4.SH4およびリチウムイオンバッテリーを装置に搭載し,自立化したことにより,行動範囲の制約を受けず,自由に移動可能となった.また,約1時間の連続稼動による屋外歩行を確認した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (4件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 足裏から下肢全体を支援する歩行補助機装着時の筋活動評価2008

    • 著者名/発表者名
      田中英一郎・池原忠明・永村和照・池条清隆・井上裕介・三枝省三
    • 学会等名
      日本機械学会中国四国支部第46期総会・講演会
    • 発表場所
      広島,近畿大学
    • 年月日
      2008-03-17
  • [学会発表] 空間平行リンク機構を用いた歩行補助機の開発2007

    • 著者名/発表者名
      田中英一郎・池原忠明・永村和照・池条清隆・井上裕介・三枝省三
    • 学会等名
      日本機械学会MPT2007シンポジウム<伝動装置>
    • 発表場所
      鳥取,鳥取県民文化会館
    • 年月日
      2007-12-01
  • [学会発表] Study on the Walking Support Machine Indoors by Assisting Whole Legs2007

    • 著者名/発表者名
      E., Tanaka・T., Ikehara・K., Nagamura・K., Ikejo・T., Sakamoto・Y., Inoue・S., Saegusa
    • 学会等名
      2007 ASME International Design Engineering Technical Conferences (IDETC)
    • 発表場所
      アメリカ,ラスベガス
    • 年月日
      2007-09-06
  • [学会発表] 脚部を装置に固定せずに歩行支援可能な補助機の開発-屋内環境での歩行支援の検討-2007

    • 著者名/発表者名
      田中英一郎・池原忠明・永村和照・池条清隆・坂本健・井上祐介・三枝省三
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 発表場所
      秋田,秋田拠点センターALVE(アルヴェ)
    • 年月日
      2007-05-11
  • [産業財産権] 歩行操舵装置2008

    • 発明者名
      田中英一郎・橋本健一・高橋宏行・服部陽一郎
    • 権利者名
      芝浦工業大学・ヤマハ発動機(株)
    • 産業財産権番号
      特願2008-043625
    • 出願年月日
      2008-02-25

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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