研究課題
平成19年度はつぎの事項について明らかにした。その成果の一部を、別に記載した論文・国際会議論文3件にまとめ、学会発表(招待講演)1件を行った。1.制御系設計理論の実装と試作機の制御前年度までに行った制御プログラムの構築をもとに、マイクロコンピュータへ提案する制御系設計理論をマイクロコンピュータへ実装した。内部モデル制御を基盤とした外乱推定特性を利用することで、人間の残存能力をモータにかかる外乱として推定できることを動作確認した。また、制御系全体の安定性についても実験的に確認した。2.試作機の完成と実験による評価市販の自転車に改良を加え、下肢運動のためのリハビリテーション機器の試作機を完成した。本試作機の特徴は、使用者の持っている残存能力はそのまま活かし、再生すべき能力のみをサポートする装置構成となっている。実際の実験において、自転車のペダル部にかかる負荷を「残存能力」として推定し、その信号の大小により、モータの入力トルクを適宜生成できていることを確認した。以上、本研究の成果として得られた知見は、つぎの2点にまとめられる。● 使用者の残存能力を測定する必要があるとき、付加的な外部センサーを取り付けることなく、それらを推定することができる制御系設計法を提案した。● 使用者の残存能力を推定し、その機能を回復するための、制御信号を生成する新しいリハビリテーション機器を開発した。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)
日本機械学会論文集C編 Vol.37, No.726
ページ: 504/511
Proc. IEEE International Conference on Control Applications
ページ: 164/169
Proc. the 33rd Annual Conference on the IEEE Industrial Electronics Society
ページ: 2846/2851