研究概要 |
雷撃を受けた風力発電タワー内および連接接地線で接続された隣接タワー脚部接地系の過渡電流分布と各タワー内に生じる電磁界の解析を,自作した時間領域有限差分(FDTD)法に基づく数値電磁界解析プログラムを用いて行った。その結果,タワー内に生じる電界は脚部ほど大きく,また水平かつ中心方向電界が最大となることが判明した。しかし,その大きさは比較的小さく,例えば大地導電率10mS/mで,立ち上がり時間2.5μs,ピーク値30kAの雷電流が流入した場合においても,1kV/m程度であった。タワー間を連接する接地線の両端を埋設し,各タワーの接地グリッド間を直接接続することによって,タワー内発生電界をさらに著しく低減できることを示した。
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