1.リニア発電システムの再構築 基本特性を測定するためのリニア発電システム実験装置は既に製作していたが、振動振幅を大きくとること、より広い周波数帯域を目的とするため装置の改良を行った。振動発生機を用いて行っていたリニア発電の界磁部分の駆動をサーボモータによる駆動機構に変更した。 2.リニア発電システムの解析 この実験装置についての特性を詳細に検討するため、理論的な値を求めるための解析モデルを構築した。解析プログラムは有限要素法を用いず、インダクタンスからの算出で計算時間を短縮した。各周波数の正弦波や三角波、方形波などの基本波形を入力した場合の特性について検討した。これによって得られた解析結果と実験結果を比較検討し、実験装置の理論的部分以外の要素について特定を行った。 3.振動測定装置の構築 自動車などの移動体や道路、ビル、橋梁といった構造物に発生する振動パターンについて検討を行った。実際の振動を測定し、そのデータから正確な振動パターンを作成した。ここで振動データ収集作業のため、携帯可能でかつ広帯域に対応できる振動測定システムの構築を行った。電源、携帯性などの観点から直接変位を計測するのではなく、加速度から算出する手法を採用した。 4.振動パターンの作成および模擬振動の発生 振動測定装置を用いて測定した結果を解析し、振動発生装置が同じ振動パターンを発生できるように、振動パターンを作成した。振動パターンはパソコンにより作成し、A/D変換ボードを通しサーボモータの電流制御を行って入力した。実際に発生する振動パターンと測定値を一致させるために運動変換機構の再構築を行った。
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