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2007 年度 実績報告書

自己形成導波路の分岐現象の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18760250
研究機関静岡大学

研究代表者

冨木 政宏  静岡大学, 工学部, 助教 (60362183)

キーワード光導波路 / 光インターコネクト / 自己形成 / 光ファイバ接続
研究概要

従来分岐導波路構造を形成するにはフォトリソグラフィーとエッチングを組み合わせたプロセスが用いられているが、マスクや真空引きが必要なため高コストなプロセスである。また3次元に分岐する構造を得るには、多段階で複雑なプロセスの必要があるため困難である。一方の自己形成ではファイバ端から出射される光により導波路が形成されるため低損失な接続で、簡便かつ低コストであり、短時間プロセスである。さらに3次元分岐構造が光ファイバのLP_<21>モードを用いることで容易に形成が可能である。
本研究課題では、高次モードのみを選択的に励起する方法をオフセット入射を行うことで実現し、再現性良く2分岐または4分岐導波路の形成が可能となった。また偏波面保持ファイバを用いることで分岐導波路の形成面を制御することが可能なことも見出した。LP_<01>、LP_<11>、LP_<21>の混在の比率により分岐位置が変化することをシミュレーションと実験の両方を実施し、一致することを確認した。
また露光量(mJ/cm2)に対する屈折率変化の精査を行った。作製前に照射光の光電力を測定することで、必要な露光時間等を見積もることが可能となった。また形状制御の可能性も見出した。
これらの結果から、フォトマスクやエッチング等高価なプロセスを使わず、簡便かつ安価なプロセスで3次元構造を形成でき、プロセス時間も数分と短いため、大量生産に向いている。また今回の研究結果により、事前の紫外光照射により形状を制御できる可能性を見出した。これはマスクを用意すれば任意の形状に制御することができ、さらには光ファイバやデバイスに接続する際のガイドに応用することで、位置合わせのトレランスを大幅に改善できると期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 自己形成光導波路を用いたシングルモード光回路2007

    • 著者名/発表者名
      冨木政宏, 坂田肇, 岡本尚道, 松井崇行, 山下達弥, 各務学
    • 学会等名
      高分子討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2007-09-21
  • [学会発表] 自己形成導波路作製技術による光配線2007

    • 著者名/発表者名
      冨木政宏
    • 学会等名
      イノベーションジャパン2007
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-09-13
  • [学会発表] A self-organized branching optical waveguide fabricated by light-induced self-written waveguide formation technique2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Tomiki, NaomichiOkamoto, Manabu Kagami, Tatsuya Yamashita, Takayuki Matsui
    • 学会等名
      International Symposium on Advanced Organic Photonics
    • 発表場所
      France Angers
    • 年月日
      2007-06-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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