研究課題
1. 二次元WH/TSOCDMAシステム上でのGVDの影響のモデリングと理論に基づいたパフォーマンス分析 : この研究では、二次元波長ホッピング/時間拡散アクセス(2-DWH/TSOCDMA)システム上での群速度分散特性(GVD)の影響を包括的に分析するために、光ファイバー内のガウスパルス伝播を、今までにないモデルで提案している。加えて、多くのノイズや干渉、つまり多元接続干渉(MAI)や、光ビート干渉(OBI)、受信機ノイズも解析に含まれている。さらに、受信側の感度を上げるため、ヘテロダイン検出受信機を使うことを提案している。分析結果から、標準単一モードファイバー(ITU-T G.652)を使用した場合、GVDの影響下では維持できるユーザー数は激減し、最大伝送距離--すなわち、BERが10^<-9>以下の距離ならば維持できる--も著しく短くなる。システムのパフォーマンスが限界を迎える主因は時間の歪みである。加えて、分散シフトファイバー(ITU-T G.653)では、GVDの影響がどのように再現されるか、についても述べている。例えば、32×1Gbpsのユーザーのシステムでは、1ビットあたりの光エネルギーが-5dBmで伝送されるとき、111kmの最大伝送距離を達成できる。2. 多波長光CDMシステム上での四波混合の影響の論理的分析 : この研究では、四波混合(FWM)の影響下での多波長非コヒーレント光符号分割多重(MW-OCDM)システムの性能分析を論理的に行う。他の干渉やノイズ、例えば、MAIやOBI、受信機ノイズも分析に含まれる。ビット誤り率(BER)や維持可能なユーザー数、エネルギー損失を含むMW-OCDMシステムの性能のさまざまな側面から見たFWMの影響に多くが割かれている。また、数種の光ファイバー、つまり単一モードファイバー(SMF)や分散シフトファイバー(DSF)、非ゼロDSFを用い、異なる周波数領域でのシステム性能についても研究している。計算結果から、FWMの影響下ではシステムの性能は低下した。特に1チップあたりのパワーが強いときや、周波数領域が狭いとき、DSFが使われているときに顕著である。相互相関値の記・符号がFWMの影響を減らすためにMW-OCDMに使われることもふれておく。
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IEICE Trans. on. Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences E92-A
ページ: 1182-1191
OSA/IEEE Journal of Optical Communications and Networking (In press)
IEICE Trans. on Communications (In press)
http://www.u-aizu.ac.jp/~pham/