研究概要 |
平成20年度は, まず, ゴムが有するひずみ依存性および振動数依存性を把握するための動的材料実験を追加で実施した. 次いで, 実験で得られた結果を再現するために, これまで提案したゴムの粘弾塑性モデルにおいて, ひずみレベルに応じて粘弾性から弾塑性に徐々に変化する挙動が再現できるよう拡張した. さらに, 本モデルを, 免震デバイスの3次元有限要素モデルに組み入れ, デイバイスのエネルギー吸収性能を再現できる解析システムを構築した. 本システムにより, ゴムを応用した免震・制振デバイスは, ベースとなるゴムの力学特性さえ把握すれば, エネルギー吸収性能を含む耐震性能を解析的に把握することが可能となった. 加えて, 本研究では, 固体の解析と熱伝導解析との連成を試みたものの, 現状では, 収束において不安定性がみられた. 今後この点について改善していくつもりである.
|