研究概要 |
(1)蛇行流れ制御モデルの構築ならびに数値実験による流向制御の検討 外洋〜沿岸域の流動が解析可能な3次元数値モデルにおいて,蛇行流れを強制的に作る流向制御モデルと計算格子形状に依存しない移流スキームを導入し,蛇行流れの沿岸域(浅水域)の流れへの影響を数値的に考察した。また,実海域の現象を考慮して,水温・塩分の移流・拡散を考慮することが可能なモデルの改良を行った.の結果,80年代〜90年代における瀬戸内海の通過流と黒潮流路の関係を定量的に明らかにし,季節的な通過流の変動量は約3,000m^3/s,黒潮流路の違いによる通過流の変動量は1,500m^3/sのオーダーであることが推算された. (2)循環式回転水槽を用いた海洋動態実験 循環式回転水槽(平成18年度購入)内における流向制御装置を設計・製作した.また,流向制御装置ならびに測定機器設置用のトラバー器具の製作,ならびに流体解析装置の開発を行い,実際に稼動実験を行うことで実験パラメータの検討を行い,実験手法のノウハウを蓄積する.また,地形模型による実験を行い,回転流動場における基本的な流動特性を明らかにした.今後,これらの結果を踏まえ,感度解析,再現実験を進めるとともに解析結果との比較を行う.
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