研究課題
下水の二次処理水のような低C/N排水から残存有機物、窒素、リンを除去することは、閉鎖性水域の水質回復に必要不可欠である。このような排水から窒素を除去するには、曝気型の硝化槽と有機物を添加させる従属栄養型の脱窒槽を組み合せる方法が一般的である。この曝気による消費エネルギーや、添加有機物の制御による運転操作を削減できれば、水処理の省エネ・低コスト化に繋がり、二酸化炭素の削減効果も期待できる。そこで本研究では、硝化槽に無曝気型のDHS(Down-flow hanging sponge)リアクター、脱窒槽に有機物添加が不要な硫黄脱窒リアクターを組み合わせたシステムを提案した。平成18年度は、主にDHSリアクターの硝化槽としての評価を行った。その結果、DHSリアクターは滞留時間1hr、20〜7℃の高速・低温条件で、80%以上のアンモニア除去率と処理水がBOD1〜4mg/Lという超高度処理に対応できる高い水質を確保した。また、保持汚泥性状を調査したところ、汚泥濃度はスポンジ体積当たり20〜50gVSS/Lと活性汚泥法の5〜10倍に達しており、酸素消費試験より硝化細菌が優先していることが示唆された。これらより、DHSリアクターが硝化(残存有機物除去)槽として、実用性と有効性が高いことが示された。
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平成18年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集
ページ: 517-518
第41回日本水環境学会年会講演集
ページ: 56
Proceeding of the 21st Century's COE the 7th Symposium on Global Renaissance by Green Energy Revolution, Nagaoka, Japan
ページ: 169