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2006 年度 実績報告書

完全流体における自由表面問題の非線形有限要素解析

研究課題

研究課題/領域番号 18760422
研究機関鹿児島大学

研究代表者

山本 憲司  鹿児島大学, 工学部, 助手 (70311884)

キーワードスロッシング / 完全流体 / 自由表面問題 / 有限要素法 / 振動実験 / 変分原理
研究概要

1 二次元任意形状容器における非線形スロッシングの定式化と数値解析
ベルヌーイの圧力方程式を体積積分したエネルギー関数を汎関数として用い、二次元任意形状容器における非線形スロッシングの有限要素解析の定式化を行った。流体要素の節点座標を自由表面変位の関数として与え、速度ポテンシャルを流体場の変形に追従する移動座標により表現して、汎関数の離散化を行った。簡単な代数方程式の微分によって、二次元任意形状容器の場合においても、流体場の変形に伴うメッシュの移動ルールを含んだ完全な非線形釣合式を容易に導くことができた。定式化をものにプログラムの作成を行い、容器形状が円形容器の場合と台形容器の場合についてそれぞれ数値解析を行った。既往の文献で扱われている解析モデルの数値解析を行い、両者の結果を比較し、良好な結果が得られていることを確認した。
2 二次元水槽のスロッシング振動実験
透明なアクリル板を用いて、矩形型、台形の形2体の試験体を作成した。両試験体とも高さ200mm、奥行き20mmとし、矩形型モデルは幅200mm、台形型モデルは容器側面を30度傾け、水高100mmとしたとき矩形型モデルと水の体積が等しくなるような幅とした。これら2体の試験体をそれぞれ振動台に設置し、電磁式加振器により水平振動台を振動させ、自由表面の波高を計測した。自由表面波高の計測方法は、ビデオ撮影と、容器側面に貼り付けた電極と容器内部の水との間にコンデンサを形成し、水と電極の対面面積の変動によるコンデンサ容量の変化を読み取る方法の2つの方法を行った。微少振動時の定常応答、自由振動、大振幅に到るまでの過渡応答をそれぞれ計測した。定常応答結果と自由振動波形から、減衰定数を推定し、これを与えて数値解析を行った。実験データと数値解析の結果を比較し、数値解析は実験による大振幅時の自由表面の挙動を概ね表現することを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 二次元任意形状容器における完全流体の非線形スロッシング有限要素解析(その1定式化及び既往の数値解析との比較)2007

    • 著者名/発表者名
      山本憲司, 皆川洋一
    • 雑誌名

      日本建築学会九州支部研究報告 第46号・1

      ページ: 557-560

  • [雑誌論文] 二次元任意形状容器における完全流体の非線形スロッシング有限要素解析(その2水槽模型による振動実験)2007

    • 著者名/発表者名
      正野和司, 山本憲司, 皆川洋一
    • 雑誌名

      日本建築学会九州支部研究報告 第46号・1

      ページ: 561-564

  • [雑誌論文] 完全流体における非線形スロッシングの有限要素解析法-二次元矩形容器の解析-2007

    • 著者名/発表者名
      山本憲司, 皆川洋一
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集 No.609

      ページ: 89-96

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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