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2006 年度 実績報告書

多次元入力地震動を受ける偏心建物の損傷制御に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18760426
研究機関東京理科大学

研究代表者

藤井 賢志  東京理科大学, 理工学部, 助手 (20397029)

キーワード多次元入力地震動 / 偏心建物 / 損傷制御 / 鉄筋コンクリート造 / 鋼材系制震プレース / 耐震設計
研究概要

今年度は,各構面が全体降伏機構を形成する連層耐震壁付き鉄筋コンクリート造偏心骨組を対象として(1)入力地震動の主軸方向と多層偏心骨組における1次モード応答の主軸方向の関係が応答性状に与える影響,(2)鋼材系制震ブレース等の履歴型制震部材を設置した多層偏心骨組の簡略化モデルの開発,(3)履歴型制震部材を設置した単層偏心系モデルの等価1自由度系モデルによる応答推定,の3点について研究を行った。
まず(1)に関しては,多層偏心骨組の1次モードの等価質量に着目し,これが最大となる方向を1次モード応答の主軸方向と定義した。次いで,模擬地震動の主軸方向と1次モード応答の主軸方向の差および模擬地震動の主軸成分と副軸成分の比率をパラメータとして時刻歴応答解析を実施した。その結果,多層偏心骨組の1次モード応答の主軸方向と入力地震動の主軸方向が概ね一致したときに,偏心骨組の応答が最も厳しくなる傾向にある事がわかった。
次いで(2)に関しては,履歴型制震部材を設置した多層偏心骨組を,簡略化モデルである1質点3自由度の等価単層偏心系モデルに縮約する方法を提案した。本モデルは,各構面の水平変位の鉛直方向分布が概ね等しく直線状に近似できると仮定して,各構面の静的漸増載荷解析結果に基づき作成する簡略化モデルである。本モデルの応答を多層偏心骨組モデルの時刻歴応答解析結果と比較したところ,簡略化モデルにより良好な推定精度が得られる事がわかった。
最後に(3)に関しては,履歴型制震部材を設置した偏心建物を1質点3自由度の単層偏心系にモデル化した場合を想定して,その1次モード応答に着目して等価1自由度系モデルに縮約してその最大応答と累積応答の推定を試みた。その結果,等価1自由度系モデルにより構面の最大応答変位,および履歴型制震部材の累積応答が良好な精度で推定可能である事がわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 多層2軸偏心骨組におけるモード応答の主軸方向2006

    • 著者名/発表者名
      藤井 賢志
    • 雑誌名

      第12回日本地震工学シンポジウム論文集 (CD-ROM)

      ページ: 902-905

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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