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2006 年度 実績報告書

交通振動の無線2点計測に基づく表層地盤特性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 18760429
研究機関独立行政法人防災科学技術研究所

研究代表者

新井 洋  独立行政法人防災科学技術研究所, 防災システム研究センター, 研究員 (40302947)

キーワード交通振動 / 無線LAN / レイリー波 / ラブ波 / 逆解析 / 表層地盤 / S波速度構造 / 減衰定数
研究概要

建物の地震防災を行う上で,表層地盤のS波速度構造と減衰定数を簡便に評価する手法を確立することが必須である.そこで本研究では,無線2点3成分計測システムを開発し,交通振動計測に基づいてレイリー波およびラブ波の複数点間位相差と距離減衰特性を抽出し,弾性波動論に基づく逆解析から表層地盤のS波速度構造と減衰定数を同時に同定する手法を提案し,その有効性と適用限界を現場実験から検証し,さらに表層地盤の地震時挙動評価への応用の可能性を検討することを目的とする.平成18年度は,以下の内容を実施した.
(1)交通振動に含まれるレイリー波およびラブ波の複数点間位相差と距離減衰特性を現場で確認可能な無線2点3成分計測解析システムの開発.
・無線LAN機能付きA/D変換器内蔵型短周期振動計を用いて,交通振動の無線2点3成分計測装置(ハードウェア)を構築した.この際,機能を特化させることで,従来の計測装置よりも格段に小型化・軽量化を図った.
・交通振動の2点3成分計測データから,レイリー波およびラブ波の複数点間位相差および距離減衰特性を求める解析ソフトウェアの開発に着手した.
・これらのハードウェアおよびソラトウェアに基づいて,交通振動に含まれるレイリー波およびラブ波の複数点問位相差および距離減衰特性を現場でリアルタイムに確認し,最適なセンサ配置を現場で選択可能な無線2点3成分計測解析システムを試作した.
次年度以降,(2)計測データから表層地盤のS波速度構造と減衰定数を同定する逆解析法の開発,(3)(1)のシステムを用いた,種々の交通条件下における交通振動の現場計測,(4)(2)の逆解析法と(3)の計測データに基づく表層地盤のS波速度構造と減衰定数の同定と,提案手法の有効性の検討,(5)同定された地盤構造に対する地震応答解析と解析結果の妥当性の検証を実施する予定である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 2004年新潟県中越地震後のK-NET・JMA小千谷における表層S波速度の回復過程2006

    • 著者名/発表者名
      新井洋, 関口徹, 時松孝次
    • 雑誌名

      第12回日本地震工学シンポジウム論文集 CD-ROM

      ページ: 1414-1417

  • [雑誌論文] Site Effects and Soil-Structure Interaction Estimated in Golcuk, Turkey, during the 1999 Kocaeli Earthquake2006

    • 著者名/発表者名
      Arai, H., Pulido, N.
    • 雑誌名

      Proc., The 3rd International Symposium on The Effcts of Surface Geology on Seismic Motion, Grenoble, France

      ページ: 1003-1012

  • [雑誌論文] 2004年新潟県中越地震における小千谷市の地盤・地震動特性と住宅建物被害2006

    • 著者名/発表者名
      新井洋, 関口徹, 時松孝次
    • 雑誌名

      第8回構造物と地盤の動的相互作用シンポジウム,日本建築学会基礎構造系振動小委員会

      ページ: 45-52

  • [雑誌論文] K-NET・JMA小千谷の地震・微動記録から推定した表層S波速度の回復時期2006

    • 著者名/発表者名
      新井洋
    • 雑誌名

      第41回地盤工学研究発表会講演集 2

      ページ: 2117-2118

  • [雑誌論文] 微動の移動1点観測から推定した静岡市清水の3次元基盤構造2006

    • 著者名/発表者名
      新井洋, 野津厚
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 構造II

      ページ: 95-96

  • [雑誌論文] 小千谷市における建物被災地域の微動・地震動特性評価2006

    • 著者名/発表者名
      関口徹, 新井洋, 時松孝次
    • 雑誌名

      第12回日本地震工学シンポジウム論文集 CD-ROM

      ページ: 1422-1425

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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