1. 気象官署の1分間気象観測値の欠測補充とクオリティーコントロール 2006〜2007年における気象官署の1分間気象観測データを入手し、標準年気象データのデータソースとしてデータベースに追加した。また、データベースに含まれる欠測状況を確認し、欠測補充処理を行って1分間気象観測値のデータベースを構築した。 2. 1分間波長別日射量の推定法の検討とデータソースへの補充 日射の波長選択性のあるガラスや塗料などの評価には波長別日射量が必要となる。前年度に引き続き、毎分標準年気象データの全天日射量に基づいて、任意の天候における波長別の全天日射量、天空日射量、赤外域日射量を推定するモデルを改善した。これらの波長別日射量推定モデルを用いて気象データベースへ1分間波長別日射量の補充処理を試みた。 3. 平均月の選択と毎分標準年気象データの作成 上記の1で作成した1分間気象データベースに基づいて、平均月の選択処理を行った。選択された12か月分の平均月を接続することで毎分の標準年気象データの作成を試みた。 4. 温暖化による気候変化の影響を考慮した標準年気象データの検討 標準年気象データに温暖化による気候変動の影響を加味した将来の気象データの作成法について基礎的な検討を行った。気象庁による地球温暖化予測情報を用いて、50年〜100年将来の気温、絶対湿度および夜間放射量の気象変化量を算定し、それを現在の標準年気象データに合成することで、気候変動の影響を考慮した将来気象データを試作した。
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