研究概要 |
まず,映像の中の建築と都市の研究の最初の段階として,世界各地の都市を舞台にした映画作品を研究対象として,10秒間隔の映像をコンピュータに画像データとして記録した。その上で,<視深度>の浅いものを白,深いものを黒として,各画面における<視深度>を連続的な濃淡により画面上に記述し,また,<視深度>に関する数学的な指標を用いて,各画面の奥行きを分析した。また,奥行きのみならず,視対象である空間構成要素を分析する。得られた分析結果をもとに,特徴的な<画面空間>の構成を類型化して,それぞれの<画面空間>の特徴を考察し,各映画作品における空間構成について考察した。また,映像空間に映し出されている人々の生活との関係を読み取り,統計的に分析していくことで,空間構成と人々の感情や行動との関係について論考した。更に,映像空間そのものの空間構成を分析する最初の段階として,思想が映像空間に表れているであろうプロパガンダ映画を対象として,社会的背景を通して論考した。
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