本研究は、大正期迄に都市計画法が適用されたことを基準に選定した当時の43地方都市を対象として、最初期(戦前期)、戦後直後期、線引き直前期、線引き直後期、1992年都市計画法改正後期、最近期(2000年以降)の6時点について、都市計画データをGISに蓄積し、汎用的利用の可能な都市計画データベースを構築することが目的である。 3年間の研究成果として、対象とする当時の43市(合併の結果、現在は38市)への調査から、蓄積すべき6時点の都市計画資料有無を明らかにすると共に、その資料収集を完了した。また、北陸甲信越地方6市(長岡、富山、高岡、金沢、長野、松本)と愛知県3市(豊橋、岡崎、一宮)について、6時点のデータベースをGIS上に構築した。その上で、都市計画の拡大性、継続性という観点からGISを用いて比較分析を行い、本研究が目的とした時系列都市計画データベースの有効性を確認した。
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