熱処理を必要としない手法(Ex-situ法)で作製するMgB2超伝導線材の研究を行い、この線材の高性能化には、研究当初に重要視されていた結晶性の低いMgB2粉体ではなく、粒内の臨界電流密度が高く表面?化が少ない粉体を原料に用いることが重要であることを明らかにした。また、MgB2粉体の作製手法を化学的に行う新規技術を開発し、通常600度以上で作製するMgB2粉体を200度未満の低温で調整することに成功した。この技術は、原理的にナノ微粒子化や大量合成が可能な上に、入手困難なボロン粉末を必要としない等の利点もある。
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