• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

セラミック材料の表面および表面近傍における新しい格子欠陥解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18760532
研究機関大阪市立大学

研究代表者

中村 篤智  大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20419675)

キーワードセラミックス / 単結晶 / ビッカース / 塑性変形 / 格子欠陥
研究概要

本研究は電子顕微鏡等の微構造解析装置を用いてセラミック材料の表面近傍の格子欠陥の構造解析を行うと同時に,内部欠陥の新しい解析法を開拓するものである。圧電セラミック結晶の1つLiNbO_3結晶について,応力負荷された圧電単結晶における内部ひずみや表面電荷の変化とそれに伴う微構造変化をSEMその場観察を行った。その際,結晶方位の異なる試料を用いて,結晶方位による微構造の違いやビッカース圧痕やヌープ圧痕の異方性の検討をも行った。これらの結果,曲げ応力負荷に起因する表面近傍の応力集中によって,極めて強い表面電界の発生に起因すると思われる電子線の曲げが確認できた。加速電圧が高く印可応力が高いほど,電子線は強く曲げられていた。マイクロマシン等の微小機械において,このような現象は機能に大きな影響を与えることが容易に推測される。今後,現象の制御についての研究が必須になると考えられる。本実験に関連して,電子チャンネリングコントラストイメージングによる表面近傍の内部欠陥構造観察を試みた結果,内部ひずみの状態観察を行うことが可能であったが,個々の線欠陥を判別するに至らなかった。これについては,欠陥密度が少なすぎるためであると考えられた。セラミック材料において表面からの非破壊的な格子欠陥解析が可能となれば,セラミックの機械特性に関わる研究は飛躍的に発展する可能性がある。これについては疲労変形など大規模な塑性変形が加えられた試料においてさらなる解析を実行中である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] TEM observation of hydroxyapatite nanocrystals ionically-bonded onto the graftpolymer-modified PET substrate2008

    • 著者名/発表者名
      A.Nakamura, A.Shishido, I.Kishi, M.Okada, T.Furuzono and Y.Yokogawa
    • 雑誌名

      J.Geram.Soc.Japan 116

      ページ: 100-104

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Nonstiochiometric Dislocation Cores in a-Alumina2007

    • 著者名/発表者名
      N.Shibata, M.F.Chisholm, A.Nakamura, S.J.Pennycook, T.Yamamoto, and Y.Ikuhara
    • 雑誌名

      Science 316

      ページ: 82-85

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dislocation structure of 10o low-angle tilt grain boundary in a-A12O32007

    • 著者名/発表者名
      E.Tochigi, A.Nakamura, N.Shibata, T.Yammoto, K.P.D.Lagerlof and Y.Ikuhara
    • 雑誌名

      Mater.Sci.Forum 527-529

      ページ: 979-982

    • 査読あり
  • [雑誌論文] TEM observation of hydroxyapatite nanocrystals on Graftpolymer-Modified PET Substrate2007

    • 著者名/発表者名
      A. Nakamura, A.Shishido, I.Kishida, M.Okada, T.Furuzono and Y.Yokogawa
    • 雑誌名

      Arch.BioCeram.Res. 7

      ページ: 91-94

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In situ Analysis of Stress Applied Piezoelectric Ceramics Crystals dor Medical Application2007

    • 著者名/発表者名
      A. Nakamura, S.Iwamoto, I.Kishida and Y.Yokogawa
    • 雑誌名

      Arch.BioCeram.Res. 7

      ページ: 231-234

    • 査読あり
  • [雑誌論文] TEM characterization Of 2°tilt grain boundary in alumina2007

    • 著者名/発表者名
      E.Toshigi, N.Shibata, A.Nakamura, T.Yamamoto and Y.Ikuhara
    • 雑誌名

      Mater.Sci.Forum 561-565

      ページ: 2427-2430

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dislocation structure analysis of low angle with grain boundaries in alumina by elastic theory2007

    • 著者名/発表者名
      A.Nakamura, E.Tochigi, N.Shibata, T.Yamamoto and Y.Ikuhara
    • 雑誌名

      Mater.Sci.Forum 561-565

      ページ: 2465-2468

    • 査読あり
  • [学会発表] ポリアクリル酸をグラフトしたPET基板上におけるHApナノ結晶の透過型電子顕微鏡観察2008

    • 著者名/発表者名
      宍戸淳真, 中村篤智, 岸田逸平, 横川善之, 岡田正広, 古園勉
    • 学会等名
      日本セラミックス協会 2008年年会
    • 発表場所
      長岡技術科学大学
    • 年月日
      20080300
  • [学会発表] ポリアクリル酸により表面修飾されたPET基板上におけるHApナノ結晶の結晶方位解析2008

    • 著者名/発表者名
      中村篤智, 宍戸淳真, 岸田逸平, 横川善之, 岡田正広, 古園勉
    • 学会等名
      日本金属学会 2008年春季大会
    • 発表場所
      武蔵工業大学
    • 年月日
      20080300
  • [学会発表] TEMによるアルミナ傾角粒界の原子構造解析2007

    • 著者名/発表者名
      栃木栄太, 柴田直哉, 中村篤智, 山本剛久, 幾原雄一
    • 学会等名
      日本金属学会 2007年秋期大会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      20070900

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi