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2008 年度 実績報告書

帯電微小衛星の集団運動制御と軌道上アンテナへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 18760610
研究機関独立行政法人情報通信研究機構

研究代表者

梅原 広明  独立行政法人情報通信研究機構, 新世代ワイヤレス研究センター宇宙通信ネットワークグループ, 主任研究員 (60358942)

キーワード人工衛星 / 宇宙機軌道制御 / アレーアンテナ / 衛星帯電
研究概要

移動体衛星通信実現のための大型アンテナを備えた通信衛星の革新的な軽量化を図ることを目標にした微小物体分散体からなる柔軟構造で通信機能を構成する検討を進めた。微小衛星を少ない軌道制御外力で整然と配置させるためには離心率・軌道傾斜角分離法によって軌道上基準点を囲む一定条件の楕円族上を運動するように複数衛星を配置することが効果的であるが、各衛星がプラズマ環境下で帯電した場合に衛星間相互作用で軌道運動がどのように影響を受けるのかを解析した。衛星構体を絶縁体あるいは誘電体と仮定すると、構体の日照面は光電効果により正帯電し、陰の部分は電子優先混入により負帯電となる。そこで、各衛星を2つの導体球からなる双極子とみなし、静止軌道上の帯電状況に適合するように双極子サイズを十センチメートル程度と仮定する小型衛星モデルを設定した。衛星間を十メートル程度とした複数双極子を離心率・軌道傾斜角分離法による集団配置にして双極子相互作用を仮定した軌道運動を解析し、集団配置を維持する条件と、逆に、衝突ないし離散する条件を求めた。この結果の論文を鋭意作成している。ただし、衛星間相互作用は一部集団配置維持をもたらすが、大局的には集団を乱す作用とも考えられてしまう。相互作用を有効活用するためには、一般的な線形開放系における軌道閉じ込めをもたらす相互作用の条件を解析的に構築することが必要となる。これは今後の発展的な基礎研究課題となる。一方、複数衛星を運用するにあたり複数であることから宇宙ゴミとの衝突確率が上がるため、軌道環境の監視を充実させる必要があるという認識に至ったため、衝突判定の可能な概略軌道を効率的に求めることのできる観測方法について検討を行い、こちらも論文を鋭意作成している。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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