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2006 年度 実績報告書

アブレーション熱防御システムの高信頼設計手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18760613
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

鈴木 俊之  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部計算科学研究グループ, 研究員 (20392839)

キーワード熱防御システム / アブレーション / 連成解析 / 数値流休力学 / 高温気体力学
研究概要

1.アブレータ熱防御システム信頼性向上,高精度設計手法の開発に向けて,アーク風洞気流にさらされたアブレータ供試体の熱応答を評価する解析手法を開発した.本手法では,アブレータの熱応答を2次元で解き,加熱面の境界条件はアーク風洞気流条件を用いたアブレータ周りの流れ場解析との連成により求めた.アーク風洞気流条件は風洞運転条件を用いた加熱器内部の流れ場解析とノズルにおける膨張流れ場解析を行うことで決定した.開発した連成解析手法を用いて,JAXA/ISASアーク風洞における加熱試験で得られたアブレータ熱応答の再現を行い,表面触媒性,表面窒化反応,表面粗さが熱応答に与える影響を調査した.実験結果との比較では,小さな触媒効率を仮定すれば本連成解析手法により測定温度を再現できることがわかった.また本加熱試験条件において表面粗さによる影響は少ないものの,窒化反応がアブレータ熱応答に与える影響は非常に大きいことが判明した.以上の成果はJTHT誌に掲載が決定している他,図書出版1件が決定している.
2.アブレータをはじめとする炭素系耐熱材料の酸素原子触媒性を解明するために,加熱したグラファイトやC/C製の供試体周りの分光計測を行い,得られた酸素原子濃度分布から酸素原子触媒効率を決定した.グラファイト,C/Cともに圧力26.7Pa,温度1600Kにおいて最高約0.2の触媒効率を得た.
3.アブレータをはじめとする炭素系耐熱材料の窒素原子による損耗特性を解明するために,JAXA/IATのプラズマトロンを用いてグラファイトの加熱試験を行った.得られた損耗特性から窒化反応確率を算出した.プラズマトロン気流中の窒素原子密度の不確かさがあるものの,温度2000Kにおける窒化確率0.5を得た.今後は追実験を行い実験データの拡充を図るとともに,気流の熱化学状態を高精度に評価することによって窒化反応確率を再評価する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Calculation of Thermal Response of Ablator Under Arc-Jet Flow Condition2007

    • 著者名/発表者名
      Tosnlyukin Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Thermophysics and Heat Transtfer Vol. 21 No. 2

      ページ: 257-266

  • [図書] Improved thermochemical models for assessment of CFRP ablator performance2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木 俊之
    • 出版者
      独立行政法人宇宙航空研究開発機構(未定)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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