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2006 年度 実績報告書

音響レンズを利用した水中監視用実時間高分解能映像装置開発の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18760624
研究機関独立行政法人港湾空港技術研究所

研究代表者

松本 さゆり  独立行政法人港湾空港技術研究所, 施工・制御技術部, 任期付研究員 (90317751)

キーワード水中音響レンズ / 音線理論 / PE法 / 映像装置
研究概要

音響レンズを用いた実時間画像取得装置を開発するために、音響レンズに最適な設計に関する検討を実施した.水中監視用音響レンズとして必要な設計要件として,
○視程距離数10m程度、広視野角を持つこと
○画像の質を確保するため、像の歪み・ボケを小さくすること
があるが,レンズを複数枚組合せる、あるいは非球面レンズを導入することで、上述の要求を満たせると考えた。視程距離、視野角(広角化)、収差低減等の条件を含めると組合せは無数に存在するため、簡易に光線理論(すなわち音波で言うところの音線理論に相当)のできる光学系レンズ設計ソフトを導入し,水中音響レンズ設計法を確立しようと考えた.そこで,音線による設計は光学系レンズ設計ソフトによって可能であり,おおよそ設計に近い結果を取得することができる.しかしながら,音波の波動的広がりを考慮していないことによる映像のボケが生じる可能性があると考えられる.そのため,音波の波動的広がりを実験的に取得しすることを目標とした.
視野全角で8°(像径φ21.6mm相当)までは幾何光学的にφ0.55mm以下の像ボケしか生じないとした水中音響レンズを製作した(H18年度日本科学協会笹川科学研究助成による).PE法による数値計算において,入射角0〜4度の場合の水中音響レンズ後方の音場は設計と合致した.さらに,水槽実験により水中音響レンズ後方の音場を実験的に取得し,設計通りであることを確認すべく実験を行った.実験を実施した条件にあわせた数値計算は,実験による音場に非常に近い結果となった.詳細解析は現在実施中である.ここで,所属を変更したため新たな計測システムの導入が必要となった.水中音響レンズの音場,特にH18年度の課題である像ボケの計測には,センサー及び水中音響レンズの精密な位置決めが決め手である.そこで,3軸位置決め装置および先端の直径が1mmのニードルハイドロホン(水中マイク)を(H18年度本助成による)用いたシステムを構築した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Characteristics of Underwater Aspherical Acoustic Lens Calculated by Parabolic Equation Method2006

    • 著者名/発表者名
      Sayuri MATSUMOTO, Takenobu TSUCHIYA, Tetsuo ANADA, Nobuyuki ENDOH
    • 雑誌名

      Proceedings of 8th European Conference on Underwate Acoustics Vol. 1

      ページ: 57-62

  • [雑誌論文] 水中音響レンズシステムの収束特性の計測2006

    • 著者名/発表者名
      松本さゆり, 多田雅史, 土屋健伸, 穴田哲夫, 遠藤信行
    • 雑誌名

      海洋音響学会講演論文集

      ページ: 31-34

  • [雑誌論文] 水中音響レンズシステムの収束特性-計測結果と数値計算との比較-2006

    • 著者名/発表者名
      松本さゆり, 土屋健伸, 穴田哲夫, 遠藤信行
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術報告 US06-33

      ページ: 15-19

  • [雑誌論文] 水中音響レンズの数値解析-音線追跡法と波動的解法との比較-2006

    • 著者名/発表者名
      松本さゆり, 土屋健伸, 穴田哲夫, 遠藤信行
    • 雑誌名

      日本音響学会講演論文集 II

      ページ: 1001-1002

  • [雑誌論文] 実時間高分解能映像装置用水中音響レンズの波動的解析2006

    • 著者名/発表者名
      松本さゆり, 土屋健伸, 穴田哲夫, 遠藤信行
    • 雑誌名

      超音波の基礎と応用に関するシンポジウム06講演論文集

      ページ: 29-30

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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