研究概要 |
本年度は、昨年度に納入された測定器を用いて実験を行った。 まずレイノルズ応力プローブの設置・精度の検証を行い、校正を行った。強い乱流が得られるような放電気領域をLarge Mirror Device-Upgradeでも開拓し、強乱流状態や弱・強乱流遷移が実現できた。そのような実験条件で実験データを取得した。レイノルズ応力プローブのハードウエア仕様およ初期的な実験結果についてプラズマ・核融合学会年会にてポスター発表を行った[学会発表1] 一方トーラスプラズマやLarge Mirror Deviceの実験データ解析も並行して進捗させ、新たな知見が得られた。トーラスプラズマ(JFT-2Mトカマク)の実験解析では、密度揺動のみを用いてGAMと乱流との非線形結合度を得る見込みが得られた[雑誌論文1、2]。またヘリカルプラズマ(Compact Helical System)ては、L-H遷移直前にプラズマ界面付近で乱流レイノルズ応力のスパイクが観測され、CHSのL-H遷移と帯状流関連性を示唆した。[学会発表5件中の1つ、11th IAEA Technical Meeting on H-mode Physics and Transport Barriers, P2-09(2007)] 直線プラズマLMDの解析では、低周波(〜400Hz)で振動するポテンシャル揺動を発見しした。同周波数のポロイダル速度揺動としても観測される点、乱流揺動(7-8kHz)の径方向波数の変調と相関を持つ点、乱流揺動と非線形のエネルギーのやり取りのあることから、このポランシャル揺動を帯状流と結論付け、アメリカ物理学会で発表し(雑誌論文3)、またPhvsical Review Letter誌、Journal of Physical Society of Japan誌に投稿した。
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