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2006 年度 実績報告書

極低温環境を利用した微小崩壊熱測定システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18760643
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

田中 照也  核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 助手 (30353444)

キーワード崩壊熱 / 極低温 / 熱量測定 / 超電導
研究概要

今年度、極低温環境を得るための基本的なシステムの試作を行った。システムは、真空排気装置、ヘリウム冷凍機、コールドヘッド、サーマルシールド、試料ホルダー、温度測定・調節器などからなる。試料ホルダーは、コールドヘッドに接して冷却させる55mmφx4mmtの円盤と、発熱試料を載せる25mmφx1mmtの円盤を、1mmφx18mmのシャフトで連結した形状のものをステンレスで試作し、シャフト部中間に微少温度変化を感知するための超伝導センサーを取り付けることとした。システムの冷却テストを行い、試料ホルダーを〜6.5Kまで冷却可能であることを確認した。温度変化測定用の超伝導センサーは試料の発熱量に合わせて、100K付近に遷移温度を持つセラミック系超伝物質と、10K付近に遷移温度を持つ金属系超伝導物質を使い分けることを計画している。今年度はBi-2223高温超伝導材をセンサーとして加工し(2x4x10mm^3)、試料ホルダーに設置して動作確認を行った。およそ115K-100Kの範囲において常伝導から超伝導への遷移が生ずることを確認するとともに、試料ホルダー上に抵抗を載せて通電加熱を行い、温度センサーとしての応答取得を試みた。遷移温度付近において超伝導から常伝導に至る抵抗値変化を利用して、抵抗加熱に追随した温度変化が観測された。試料ホルダーに対する冷凍機の除熱能力が大きいため、高温超伝導センサー部分で〜2Kの変化を感知するために〜100mWの大きな加熱が必要であったが、本研究の中心となる超電導物質を用いた温度変化測定に関する予備的データを取得した。その他、冷却温度調節に伴う試料ホルダー部の温度振動などの測定精度向上に必要なデータの取得を行った。今年度の試作条件における取得データを用いて、次年度から伝熱計算による試料ホルダー材質・形状、冷却能力の最適化を実施し、高精度温度測定につなげる。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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