研究課題
従来の直接プラズマ入射法では加速器直前のビーム収束電揚の弱い領域でビームを引き出していたために、高強度のイオンビームは空間電荷効果によるビームの広がりを抑制することができず、イオンビームの大部分が加速電極に衝突し失われているため、本研究においては、加速器内部の収束電場領域においてビーム引き出しを行うことにより、レーザーイオン源からの高強度のビームが空間電荷効果で発散する前に、強力な収束力をもつ高周波四重極電場中にそのビームを直接捕捉させる。本年度はレーザープラズマからのビーム引き出し計算の計算を行いビーム引き出し電極の詳細設計・製作を行った。この電極ほレーザープラズマを加速器内部までプラズマのまま導くよう、細長いチューブ型をしており、高電圧のイオン源内部にその片端を固定し、もう片端を加速器内部まで挿入することによってイオン源と同電位の領域を卸速器内部にまで形成する。この電極を用いた場合において、引き出されたビームのRFQ線形加速器への入射軌道を計算した結果、従来のRFQ線形加速器空洞外で引き出された時に比べ、ビーム発散が抑えられ、高動率で加速器に入射することを確認した。また、ビーム計測装置については、蛍光体によるビーム形状の計測装置の設計・製作を行った。昨年度得られた結果について、第4回日本加速器学会年会および、第12回イオン源国際会議において発表を行った。また、本研究のアイデアである、加速器内部に挿入して大強度ビームを加速する方法について、特許出願を行った。
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Proceedings of the 4rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and the 32th Linear Accelerator Meeting in Japan 4
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