• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

超臨界成膜プロセス構築に必要となる平衡物性及び反応速度の測定と推算法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18769003
研究種目

特別研究促進費

研究機関広島大学

研究代表者

春木 将司  広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (90432682)

キーワード超臨界二酸化炭素 / 成膜 / 有機金属錯体 / 溶解度 / 超臨界堆積法 / 溶液論 / 半導体 / 反応速度
研究概要

(1)溶解度・反応速度測定装置の作製
本研究では、まず半回分式流通法に基づく測定装置を作製した。本測定法は、予め抽出セルに充填した有機金属化合物を一定流速で系内へ供給された超臨界CO_2に飽和溶解させ、高圧系内に接続された紫外可視吸収スペクトルによる分析から溶解度を求めるものである。高圧下においてスペクトル分析を可能とすることによって、少量のサンプルによって迅速に溶解度測定ができるものとした。また、反応速度については、溶解度測定装置において溶解セルの出口部に反応セル及び反応ガス(酸素・水素)供給ラインを加えることのみで測定が可能である。
本測定装置の健全性確認及び新規データを蓄積するため、半導体の配線材料である銅前駆体(銅錯体)の溶解度を測定した。銅錯体の選定においては、文献値があり健全性の確認が可能である銅アセチルアセトナート(Cu(acac)_2)を対象として選んだ。40℃において溶解度を測定し文献値との比較を行ったところ、本研究の測定結果は他者の測定結果とほぼ良好に一致した。この結果により本研究の測定装置の健全性が得られた。
次年度以降は新規半導体材料前駆体の溶解度測定引き続き行い、さらに反応速度測定を実施する予定である。
(2)溶解度推算モデルの構築
溶解度推算モデルについては、HildebrandとScatchardの正則容液論に基づく活量係数モデルを用いることによって簡便かつ精度の高い超臨界CO_2に対する有機金属錯体の溶解度計算法の確立を試みた。Cu(acac)_2の溶解度パラメータをフィッティングパラメータとすることにより、相関結果は良好に実験値を再現した。従って、本モデルによって高精度の溶解度計算が可能となった。しかしながら、本計算法では1個のフィッティングパラメータを必要とするため、次年度は推算への高度化に取り組む予定である。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi