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2008 年度 実績報告書

Rh式血液型遺伝子スーパーファミリーの進化

研究課題

研究課題/領域番号 18770002
研究機関茨城大学

研究代表者

北野 誉  茨城大学, 工学部, 准教授 (90400564)

キーワード遺伝子 / 進化 / ゲノム / 多型 / 系統樹
研究概要

原索動物に分類されるナメクジウオ(Branchiostoma floridae)のRh関連遺伝子の塩基配列の決定を、NIG DNA Sequencing Centerより分与された6つのcDNAクローンを用いて行った。その結果ナメクジウオでは、2種類のRh関連遺伝子の存在が示され、その相同性は67%程度であった。また、一方の3'UTRは300bp程度であったのに対して、もう一方のそれは1.6kbほどの長さを有していることがわかった。脊椎動物のRh、RhAG、RhBG、RhCGの4クラスターに加えて、ユウレイボヤ(Ciona intestinalis)の3配列およびナメクジウオの2配列を用いて、近隣結合法、最尤法、ベイズ法でそれぞれ系統樹を作成した。外群にはアメリカムラサキウニ(Strongylocentrotus purpuratus)を用いた。その結果全ての系統樹作成法で一致した結果が得られ、ユウレイボヤの3配列とナメクジウオの2配列は、それぞれでクラスターを形成し、脊椎動物の4クラスターは脊椎動物の共通祖先で重複したということが考えられた。また、それぞれのクラスターの進化速度を比較したところ、RhAG、RhBG、RhCGは、ニワトリ(Gallus gallus)のRhBGを除いて、ほぼ同じであったのに対し、本来の血液型遺伝子であるRhは他よりも3〜4倍速く進化しているということが示唆された。さらに、ニワトリのRhBGでは、Rhと同等の進化速度の加速がみられたので、これがニワトリ特有のものか鳥類全般に当てはまることなのかを調査するために、シチメンチョウ(Meleagris gallopavo)とダチョウ(Struthio camelus)のRhBGの塩基配列決定と解析を行った。その結果RhBGは鳥類の共通祖先で進化の加速が起こったということが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Relic of ancient recombinations in gibbon ABO blood group genes decip hered through phylogenetic network analysis2009

    • 著者名/発表者名
      Kitano T, Noda R, Takenaka O, Saitou N
    • 雑誌名

      Molecular Phylogenetics and Evolution (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Distinct carboxy-terminus of the B subunit for factor XIII in a population-specific major phenotype : The first case of complete allele-specific alternative splicing products in the coagulation and fibrinolytic systems2009

    • 著者名/発表者名
      Iwata H, Kitano T, Umetsu K, Yuasa I, Yamazaki K, Kemkes-Matthes, B, Ichinose A
    • 雑誌名

      Journal of Thrombosis and Haemostasis (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Rh式血液型遺伝子スーパーファミリーの進化2008

    • 著者名/発表者名
      北野誉
    • 学会等名
      日本進化学会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス
    • 年月日
      2008-08-22
  • [備考]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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