1、タバコ動原体タンパク質C(NtCENP-C)の局在解析 昨年度に単離したNtCENP-C遺伝子の配列情報をもとに作製したペプチド抗体を用いて、この抗体がNtCENP-Cを認識するかどうかを確かめた。この抗体を用いたタバコ細胞に対する免疫染色で、動原体特異的なシグナルが得られた。この結果から、本研究で同定したNtCENP-Cは、タバコのCENP-Cホモログであることが確認された。また、この抗体は、タバコの動原体のマーカーとして今後の研究に用いることが出来る。 2、タバコMIS12タンパク質(NtMIS12)の局在解析 CENP-Cと同様に、昨年度に単離したNtMIS12についてもペプチド抗体を作製し、免疫染色によりその局在性を調べたが、明瞭なシグナルは得られなかった。そこで、NtMIS12と緑色蛍光タンパク質(GFP)の融合タンパク質をタバコ培養細胞で発現させ、その局在を調べた。このタンパク質は、動原体特異的なシグナルを示し、本研究で同定したNtMIS12が、タバコのMIS12ホモログであることが確かめられた。 3、タバコDNAライブラリーの作製およびタバコ動原体DNAを含むクローンの選抜 タバコ細胞の核より長鎖DNAを単離し、制限酵素で部分消化したDNAをクローン化しタバコDNAライブラリーの構築を行った。このライブラリーから昨年度単離したタバコ動原体DNA配列(Nt2-7)をもつクローンの選抜を行ったが、この配列をもつクローンは単離出来なかった。現在、タバコBACライブラリーを入手し、Nt2-7をもつ長鎖DNAクローンを選抜している。
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