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2008 年度 実績報告書

植物のシュート間の生理的統合性と個体の生産性の関連

研究課題

研究課題/領域番号 18770011
研究機関東北大学

研究代表者

長田 典之  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 研究支援者 (80400307)

キーワードブナ / イヌブナ / 窒素含量 / 葉面積 / 葉重比 / 光環境
研究概要

光環境に応じて葉の窒素含量を調節することは、植物個体の生産性を高める上で重要であると考えられている(Hirose & Werger 1987)。このため、森林樹木の樹冠内で窒素分配がどのように制御されているかを把握することは、樹木の生産性を制限する要因を理解する上で重要であると考えられる。本研究では福島県いわき市勿来の中ノ沢国有林に建てられた林冠調査用の観測タワーを用い、ブナとイヌブナの高木を対象として、樹冠内の個葉の光環境と個葉面積、個葉重、窒素含量の関係を調べた。まず樹冠内の葉群クラスター(ひとかたまりの枝、葉からなるユニット)間で比較したところ、明るい位置のクラスターについている葉ほど葉面積/葉重比が小さく、面積あたり窒素含量が大きい傾向が見られた。これはこれまでの様々な研究の結果と一致している。さらに本研究では、感光フィルム(オプトリーフ、大成化工)を用いることで個葉レベルの光環境を測定し、葉群クラスター内の個々の葉について葉面積/葉重比や面積あたり窒素含量を比較した。この結果、光環境と葉の葉面積/葉重比や面積あたり窒素含量の関係はクラスター内の葉においてはあいまいになり、クラスター間でみられた傾向とは異なっていた。このことは、高木の樹冠内では個々の葉レベルで光環境に応じて窒素含量が調節されているわけではなく、葉群クラスターレベルで窒素含量が調節されていることを示している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 天然CO2噴出地における落葉の分解過程2009

    • 著者名/発表者名
      長田典之・彦坂幸毅
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 発表場所
      岩手県立大学
    • 年月日
      2009-03-19
  • [学会発表] 遷移初期種であるヤマウルシの樹形変化2009

    • 著者名/発表者名
      長田典之
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 発表場所
      岩手県立大学
    • 年月日
      2009-03-18
  • [備考]

    • URL

      http://hostgk3.biology.tohoku.ac.jp/osada/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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