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2007 年度 実績報告書

高等植物のトランスゴルジ網におけるタンパク質選別機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18770044
研究機関東京大学

研究代表者

植村 知博  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (90415092)

キーワード小胞輸送 / オルガネラ / TGN / SNARE / シロイヌナズナ
研究概要

高等植物の"ポストゴルジ・ネットワーク"は、トランスゴルジ網(TGN)・エンドソーム・液胞・細胞膜などのゴルジ体以降のオルガネラ間がメンブレントラフィックによって結ばれた、高度に発達したタンパク質輸送網であり、形態形成や病原菌抵抗性などの高次生命現象において重要な役割を果たしている。TGNは、小胞体からゴルジ体へと輸送されたタンパク質が、液胞・細胞膜等の最終目的地別に選別・輸送される際の分岐点となる重要なオルガネラである。しかし、高等植物においてはTGNの定義すら未だ曖昧であり、動物・酵母においてTGNに局在するSNARE分子のオーソログ、AtTlg2a/Syp41が局在するオルガネラを便宜的にTGNと呼んでいるものの、その構造・機能は全く明らかにされていない。本研究では、高等植物のTGNの構造・機能・動態を解明し、高次生命現象においてTGNがどのような役割を果たしているかについて明らかにすることを目的とする。
本年度は、高等植物におけるTGNの機能を明らかにするため、SYP4グループについて変異体の解析を行った。シロイヌナズナには、SYP41に相同性の高いホモログとしてSYP42及びSYP43が存在している(SYP4グループ)。それぞれの単独変異体(syp41,syp42,syp43)及び二重変異体(syp41 syp42,syp41 syp43)では目立った表現型は観察されなかったが、syp42 syp43二重変異体では根の伸長が著しく阻害されていた。このことから、SYP4グループではSYP43が主要に機能しており、TGNが根の伸長において重要な役割を果たしていることが明らかとなった。次に、TGNの動態を明らかにするために、TGNを可視化した形質転換体を作成し、観察を行った。その結果、TGNは主にゴルジ体のトランス側に存在するが、一部はゴルジ体とは独立したオルガネラであることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Subcellular localization and tissue specific expression of a signal peptide peptidase and its homologues in Arabidopsis thaliana2008

    • 著者名/発表者名
      Tamura Tomoko
    • 雑誌名

      FEBS journal 275

      ページ: 34-43

    • 査読あり
  • [学会発表] TGNの高次生命現象における機能とダイナミクスの解析2008

    • 著者名/発表者名
      植村 知博
    • 学会等名
      日本植物生理学会2008年度回年会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-03-22
  • [学会発表] Analysis of trans-Golgi network dynamics in plants2007

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Uemura
    • 学会等名
      18th International Conference on Arabidops is Research
    • 発表場所
      北京,中国
    • 年月日
      20070620-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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