研究課題
本研究課題では、シャジクモ藻類Nitella属の全ての重要な種を収集して属全体の系統関係を解明するために調査を実施している。具体的には、Nitella属全49種のうち11種は既に先行研究によって研究されているので、本研究では残りの38種中、日本固有種2種、ヨーロッパ固有種1種、オーストラリア・ニュージーランド固有種16種、北中米固有種2種(合計21の固有種)を新たに採集し、現地でのフィールド調査が困難であるアフリカ固有の2種を除く全47種の約60%(32種)をカバーした分子系統解析を実施する。平成18年度では日本(8月)、オーストラリア(12月)、ニュージーランド(12月・3月)においてフールド調査を実施した。日本国内の調査(岡山・香川)の結果、国内から収集予定の日本固有種2種のうち1種(Nitella allenii)のを採集することができた。また、オーストラリア・ニュージーランドにおける調査の結果、合計8種のオセアニア固有種を採集することができた。本年度の調査の結果、現時点でNitella属の全種数(49種)のうち約40%の種(20種)をカバーすることができている。また、新たに収集した材料においては既に電子顕微鏡を用いた形態観察と分子系統解析を実施しており、その一部の成果を学術誌(裏面参照)および学会(日本藻類学会第31回大会、神戸、2007年3月)で発表している。
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Phycologia 46
ページ: 160-167
Phycologia 45
ページ: 417-421