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2006 年度 実績報告書

SARSコロナウイルスのヌクレオキャプシド蛋白質の構造生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18770079
研究機関北海道大学

研究代表者

坂井 直樹  北海道大学, 大学院先端生命科学研究院, 助手 (20422008)

キーワード構造生物学 / SARS / X線結晶構造解析
研究概要

本研究ではSARSの原因ウイルスであるSARSコロナウイルス(SARS-CoV)を構成する4つの構造蛋白質のうち,ゲノムRNAと結合し,ヌクレオキャプシドを構成するために必要なヌクレオキャプシド(N)蛋白質の分子機構を明らかにすることを目的としている.構造生物学的,分子生物学的手法により,SARS-CoVの宿主細胞内における増殖機構に関する新たな知見を得ることが期待される.具体的にはヌクレオキャプシド形成のパッケージングシグナル配列の認識,およびゲノムRNAとN蛋白質の結合様式の解析を行う計画である.
本年度は,大腸菌組換え発現系を用いたN蛋白質の大量調製を実施した.順次大量調製を実施して100mg相当の精製蛋白質を調製し冷凍保存した.調製した蛋白質を用いてN蛋白質単独での結晶化条件スクリーニングを行った.延べ768条件下で結晶化実験を行ったがいずれの条件でも結晶を得るに至らなかった.海外の研究チームによるX線小角散乱法を用いた実験ではN蛋白質は二つのドメインからなり,ドメイン間の位置関係が非常にフレキシブルであることが示されているため,N蛋白質単独での結晶化は困難であると思われた.
SARS-CoVが宿主細胞に感染すると長さの異なるmRNA(sg mRNA)を生成する.すべてのsg mRNAには共通して5'-leader配列と呼ばれる部位があり,この部位にN蛋白質が結合することが確認されていた.そのため,この5'-leader配列をin vitro転写法で合成し,N蛋白質との複合体を形成させ結晶化させることを計画した.これまでに複合体を形成する5'-leader RNAを合成し,複合体を形成させた.しかし,結合の化学量論の再現性が得られていないことから複合体形成における条件検討を実施した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Ammonia Channel Couples Glutaminase with Transamidase Reactions in GatCAB2006

    • 著者名/発表者名
      Akiyoshi Nakamura et al.
    • 雑誌名

      Science 312

      ページ: 1954-1958

  • [雑誌論文] Structure of archaeal translational initiation factor 2 βγ-GDP reveals significant conformational change of the β-subunit and switch 1 region2006

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Sokabe et al.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103

      ページ: 13016-13021

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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