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2006 年度 実績報告書

ミクログリア細胞におけるポリシアル酸の存在とその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 18770083
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐藤 ちひろ  名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 助教授 (10343211)

キーワードポリシアル酸 / シアル酸 / シアル酸転移酵素 / シアリダーゼ / NCAM / ポリシアル酸転移酵素 / ミクログリア / 脳
研究概要

ポリシアル酸はシアル酸が8-20o重合した構造をしており、脳に偏在する糖鎖構造である。ポリシアル酸は神経細胞接着分子上に結合しており、胎児脳の発達過程に一過的に発現し神経細胞の接着を負に制御することにより、脳の正常な発達を担う重要な分子である。これまでに、神経細胞やグリア細胞におけるポリシアル酸の存在は明らかになっているが、ミクログリア細胞にポリシアル酸構造は調べられていない。そこで、本研究ではミクログリア細胞におけるポリシアル酸の存在を証明し、その機能を明らかにすることを目的としている。まずマウス脳から樹立されたミクログリア細胞の細胞株(Ra2,6-1細胞株)を用い、それぞれの細胞株にポリシアル酸が存在するか否かを調た。ポリシアル酸抗体(12E3)、ジシアル酸抗体(S2-566)を用いた細胞免疫染色を行った結果、ミクログリア細胞にポリシアル酸が存在することが示唆された。また、その際ポリシアル酸を特異的に認識し、内部シアル酸を切断するEndo-N-acyl-neuraminidase(Endo-N, Prof.Troy F.A、UC Davisより恵与された)を用いて、染色性が消失することを確認した。さらに、シアル酸重合体の生合成にかかわるα2,8-シアル酸転移酵素を特定するために、上記ミクログリア細胞株について、RT-PCR法によってこれまでクローニングされているST8SiaI-VIの発現を調べた。この解析で、ポリシアル酸の生合成に関わることが示唆されるα2,8-シアル酸転移酵素PSTとSTXの発現が確認された。ポリシアル酸の機能を調べる一端として、ミクログリア細胞をLPSで活性化すると、ポリシアル酸が10分以内で消失することがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Complex formation of 70-kDa heat shock protein with acidic glycolipids and phospholipids.2007

    • 著者名/発表者名
      Harada Y, Sato C, Kitajima K
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun. 353

      ページ: 655-660

  • [雑誌論文] Hypoxic culture induces expression of Sialin, a sialic acid transporter, and cancer-associated gangliosides containing non-human sialic acid on human cancer cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Yin, J., Hashimoto, A., Izawa, M., Miyazaki, K., Chen G-Y., Takematsu, H., Kozutsumi, Y., Suzuki, A., Furuhata, K., Cheng, F.-L.Lin, C.-H., Sato, C., Kitajima, K., Kannagi, R.
    • 雑誌名

      Cancer Res. 66

      ページ: 2937-2945

  • [雑誌論文] Weaning-induced expression of a milk-fat globule protein, MFG-E8, in mouse mammary glands, as demonstrated by the analyses of its mRNA, protein and phosphatidylserine-bindine activity.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakatani H, Aoki N, Nakagawa Y, Jin-No S, Aoyama K, Oshima K, Ohira S, Sato C, Nadano D, Matsuda T
    • 雑誌名

      Biochem J. 395

      ページ: 411-421

  • [雑誌論文] Identification of disialic acid-containing glycoproteins in mouse serum.2006

    • 著者名/発表者名
      Yasukawa, Z., Sato, C., Sano, K., Ogawa, H., Kitajima, K.
    • 雑誌名

      Glycobiology 15

      ページ: 827-837

  • [雑誌論文] Flagellasialin : a novel sulfated alpha2,9-linked polysialic acid glycoprotein of sea urchin sperm flagella.2006

    • 著者名/発表者名
      Miyata S, Sato C, Kumita H, Toriyama M, Vacquier VD, Kitajima K
    • 雑誌名

      Glycobiology 16

      ページ: 1229-12241

  • [雑誌論文] Involvement of the alpha2,8-polysialyltransferases II/STX and IV/PST in the biosynthesis of polysialic acid chains on the O-linked glycoproteins in rainbow trout ovary.2006

    • 著者名/発表者名
      Asahina S, Sato C, Matsuno M, Matsuda T, Colley K, Kitajima K
    • 雑誌名

      J Biochem. 140

      ページ: 687-701

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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